2017年1月29日日曜日

藤田保健衛生大などの研究チームが双極性障害(そううつ病)の発症リスクを特定

そううつ病の新リスク特定 脂肪酸代謝に関わる遺伝子

2017/1/24 18:33

脂質の代謝に関わる酵素の遺伝子に変異があると、双極性障害(そううつ病)の発症リスクが上がることを、藤田保健衛生大などの研究チームが突き止め、24日付の米専門誌電子版に発表した。患者にオメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)などを投与し、遺伝子のタイプによって症状の変化に違いがあるか調べる臨床研究をしている。

研究チームの岩田仲生教授(精神医学)は「因果関係が分かれば、食事の工夫などで発症の予防や治療につながる可能性がある」と話した。

双極性障害はうつ状態とそう状態を繰り返す気分障害の一つで、国内の患者は数十万人とされる。

参照元 : 共同通信


DHAが良いのはこれまでも分かっていたが、DHAの代謝に関わる遺伝子異常があるとかかりやすい。

その結果、遺伝子「FADS」の塩基配列にわずかな違いがあると、躁うつ病になるリスクが1・18倍高まることが分かった。FADSは、DHAやEPA、リノール酸など不飽和脂肪酸の代謝に関わる。SNPの有無により、代謝できる脂質の量が変わるという。これまでの研究で、躁うつ病患者は、脂質代謝異常症も同時に発症している人が多いことが分かっている。

研究グループは、脂質の代謝異常が、病気の発症に関係している可能性もあると考えて臨床研究を進めているという。藤田保健衛生大の岩田仲生教授(精神医学)は「食事をコントロールすることで躁うつ病の予防につながる可能性がある。脂質の代謝異常が躁うつ病の原因なのかを解明し、新たな治療法や予防法の開発につなげたい」と話している。

2017年1月26日木曜日

コロラド大学ボルダー校の研究者が発表「ニコチンが統合失調症とも関連する遺伝学的に引き起こされる脳の活動障害を正常化する」

ニコチンが統合失調症の原因となる脳活動障害を正常化することが明らかに

2017年01月24日 12時00分00秒



ニコチンが統合失調症とも関連する遺伝学的に引き起こされる脳の活動障害を正常化する、という研究結果をコロラド大学ボルダー校の研究者が発表しました。この発見により、なぜたくさんタバコを吸う人がいるのかを解き明かすことにつながるかもしれません。

Nicotine reverses hypofrontality in animal models of addiction and schizophrenia : Nature Medicine : Nature Research

Nicotine Normalizes Brain Activity Deficits That Are Key to Schizophrenia – Neuroscience News

世界中で約5100万人が苦しんでいると言われる統合失調症の新しい治療法となるかもしれない「非中毒性のニコチンを用いた治療方法」がサイエンス誌のNature Medicineで発表されました。コロラド大学ボルダー校の行動遺伝学研究所であるInstitute for Behavioral Genetics(IBG)で働く研究者であり、同研究に携わった人物でもあるジェリー・スティッツェル氏は、「我々の研究は、統合失調症において特定の遺伝子が原因となることを示すものであり、ニコチンが障害を改善するメカニズムを明らかにするものです」と語っています。なお、研究を主導したのはフランス・パリのパスツール研究所で研究員を務めるウベ・マスコス氏です。

脳の前頭前皮質にあるニューロンの発火が減少する「hypofrontality」は、統合失調症の患者でみられる注意力・記憶力・判断力・口頭での説明に対する理解力の低下の根本的な原因であると考えられています。また、従来の遺伝子関連の研究により、「CHRNA5」と呼ばれる遺伝子に遺伝的変異を持つ人は、統合失調症を患う可能性が高いことが示されていました。しかし、そのメカニズムは不明なままでした。

そこで、今回の研究では「CHRNA5」に遺伝的変異を持つハツカネズミの脳を最先端の脳画像技術で観察し、「hypofrontality」が起こるかどうかを観察しました。研究では「CHRNA5」に遺伝的変異を持つハツカネズミの脳では「hypofrontality」が観察され、さらに、行動試験を通して統合失調症の症状も確認されています。そして複数の実験の結果、「CHRNA5」の遺伝的変異が「hypofrontality」を引き起こし、統合失調症において重要な役割を果たす可能性が高いことが明らかになりました。

さらに、統合失調症のハツカネズミに毎日ニコチンを摂取させたところ、不活発だったハツカネズミの脳の活動がニコチン投与からわずか2日で活発になり、さらに1週間ニコチンの投与を続けたところ、ハツカネズミの脳の活動は正常になったそうです。このことから、ニコチンが脳のニコチン受容体に作用することで、認知機能が正常に戻ることも明らかになっています。

そして、「CHRNA5」に遺伝的変異を持つ人々は、よくタバコを吸う傾向にあることも明らかになっています。また、統合失調症患者の80~90%が喫煙者であり、そのほとんどがヘビースモーカーとのこと。このことから、統合失調症の喫煙者たちは、ニコチンを摂取して脳の活動を正常にするためにタバコを吸うようになったのではないかと研究者たちは推測しています。

なお、研究チームによると「hypofrontality」は注意欠陥・多動性障害や双極性障害のような精神状態と関係のあるものだそうで、最終的にはニコチンを用いた薬剤を開発して多方面で活用することを計画しているとのことです。

参照元 : gigazine


「ニコチンは悪くない!」イギリスで巻き起こった議論の背景に、電子タバコ人気アリ!?

2015/07/27

人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます。

言わんやタバコの箱に書かれている警告表示である。この文章の意味をじっくり考えたことがある人は少ないはずだ。丁寧に読み説いてみると、ニコチン自体に害があるわけではなく、「喫煙への依存が生じさせる」ことが問題とも取れないだろうか。

今、イギリスでニコチンに関する議論が活発だ。論点は、ずばり「ニコチンは体に悪いか、否か」。ごくごく一般的な立ち位置でいえばニコチンは有毒だろう。中毒性があるこの物質は、しばしば喫煙と同義語として捉えられている。一方、興味深いのは擁護派の意見だ。

有害なのは、ニコチンではなく喫煙行為&タール!?



今年5月にロイターに掲載された記事によると、彼らの主張は、精神科医マイク・ラッセル氏が約40年前に説いた「ニコチンを求めてタバコを吸い、タールによって死亡する」という見解がもとになっているという。つまり、体に害を及ぼすのは、喫煙行為やタールであり、ニコチンそのものではないというわけだ。

現に、ニコチンが人体に及ぼす“好影響”についての研究は数多くなされている。同記事内では、アルツハイマー病の予防のほか、パーキンソン病や注意欠陥多動性障がい(ADHD)の症状緩和についての研究が行われていることも伝えている。ニコチンは、依存性があるだけでなく、心拍数上昇や感覚情報処理機能の向上といった機能を持つ物質だというのだ。

健康志向のVAPE愛用者「タールが発生しないから」



もちろん、ニコチンがそれらの病気の特効薬として認められたわけではないが、すでに商品やサービスというかたちでは、ニコチンは市民権を得つつある。

例えば、ニコチンガムやパッチといった禁煙グッズは、ニコチンの依存症自体は(ある程度)許容し、喫煙によって摂取されるタールを排除するというスタンスで開発された商品である。

近年欧米でブームを通り越して定着しつつある、VAPEこと電子タバコも同様のカテゴリに入るだろう。VAPEは燃焼によって有害なタールが発生することはない。出るのはVAPORと呼ばれる水蒸気のみだ。意外かもしれないが、健康志向の人のなかにも、VAPEの愛用者が珍しくない。「タールが発生しない分、気軽に楽しめる」というのだ。そもそも、イギリスでニコチン議論が巻き起こった背景には、当地でのVAPE人気も関係している。

実際、電子タバコと同様に、タールのない「スヌース」という嗅ぎタバコ愛用者の多いスウェーデンでは、喫煙によって引き起こされる肺がんや心臓疾患の発生率がヨーロッパでもっとも低いという調査結果もあるという。

もちろん、これらの情報をもってニコチンと人体の関係に白黒をつけることはできない。が、日本よりも禁煙が進んだ欧米において、こういった議論が起こっているというのは、とても興味深い事実だ。

参照元 : tabi labo


ニコチンの奥に隠された煙草の闇。ポロニウム被爆の恐怖



煙草にはニコチンが含まれており、これが健康を害している。喫煙に反対する人たちの多くがこの言葉を口にします。

その一方で、ニコチンがそれほど健康に害があるとは思えないと主張する人もいて、結局、未だにニコチンの毒性がどれほどのものなのかについてはっきりと結論が出ていません。

少なくとも、ニコチンを決定的な悪玉に仕立て上げることができていないというのが現状でしょう。

そのため、喫煙者たちは未だに身体に悪いと分かっていながら、やめられないから仕方がないと言って、お金もないのに煙草を吸いつづけています。

しかし、煙草の一番の問題はニコチンではなく、ポロニウムという放射性物質なのです。

このポロニウムという名前、どこかで聞いた覚えはありませんか。2006年12月、元KGB(旧ソ連の国家保安委員会)情報部員アレクサンドル・リトビネンコ氏がロンドンで殺されたときに使われた猛毒の放射性物質です。

英国健康保険庁はリトビネンコ氏の尿から「ポロニウム210」が検出されたと発表しました。リトビネンコ氏の死因は体内被曝による多臓器不全。通常、人間の体内から検知されるほどの量のポロニウムが発見されることはないので、暗殺だという噂が流れました。ポロニウムの致死量は1億分の1グラムと言われ、リトビネンコ氏の身体からはその100倍の量のポロニウムが見つかったと言われています。

亡くなる前のリトビネンコ氏は、頬もこけ、髪も抜け落ちていました。上の写真がそのときの様子です。

2006年のニューヨークタイムズにも、こう書かれてあったそうです。(NYTimes.comより参照)

●タバコ産業は、少なくとも1960年代からタバコに相当な量のポロニウムが含まれていることを知っていた。
●喫煙者はタバコ1本吸うたびに、平均0.04ピコキューリーのポロニウムを吸っている。
●初期の原爆に使われた核物質の何千倍もの放射能がある。
●1日に1箱半のタバコを吸う喫煙者は、年300回も胸部にX線を浴びたに等しい。

この記事を受けて、『週刊現代』(2007年1月6・13合併号)でも「ポロニウムがふつうのタバコに含まれていた」と記事にしました。

さらに詳しい情報を以下を記載します。

■米国の土壌や空中に存在する「ポロニウム210」「ラドン222」といった放射性物質がたばこの葉に取り込まれるため、1日1~2箱の喫煙によって、気管支上皮細胞が年間8~9レム被爆する。胸部X線写真1枚の被爆量が0.03レムなので、喫煙による被爆量は年間にして胸部X線写真300枚分に相当する。1979年米国スリーマイル島での原発事故で、周辺住宅地域での被爆量は0.0015レム。これを毎日浴びたとして年間0.5レムなので、喫煙による放射能被爆はとんでもない量である。

■ギリシアの喫煙者(1日20本)の1年間の実効線量の平均値は、287マイクロシーベルト(ポロニウム210からの124マイクロシーベルトと鉛210からの163マイクロシーベルト)になると推定。喫煙者の吸入量は、北半球の中緯度地方に住んでいる非喫煙者より平均およそ12倍高い。

■ハムスターを使った実験で、「ポロニウム210」よる15~300ラド(現在の単位で0.15~3グレイ)の気管支内への被爆によって、9~53%に肺がんが発生したというもの。喫煙者は「ポロニウム210」によって20ラド(0.2グレイ)の気管支上皮への被爆を受けていると推定されるので、この結果は、「ポロニウム210」や鉛210からのアルファ線が喫煙者の肺がんの原因となっているという仮説を支持する。

■【エジプトの論文】1本のたばこの「ポロニウム210」の放射能は16.6(9.7-22.5)mBq(ミリベクレル)だった。その分布割合は、たばこのフィルター4.6%、たばこの灰20.7%、煙74.7%。1日20本の喫煙者は、「ポロニウム210」と鉛210から1日に123mBqを吸っていることになる。そうすると1日20本の喫煙者は、「ポロニウム210」から193マイクロシーベルト、鉛210から251マイクロシーベルトの被爆を受けていることになる。

■ブラジルでもっとも売れている8種類のたばこから「ポロニウム210」と鉛210の放射性物質が検出された。乾燥たばこ1gから鉛210が11.9~30.2mBq、「ポロニウム210」が10.9~27.4mBq検出。1年間でブラジルで生産されているたばこから15000シーベルトもの被爆を受けていることになる。

■【ポーランドの論文】喫煙者は「ポロニウム210」から35マイクロシーベルト、鉛210から70マイクロシーベルト、あわせて105マイクロシーベルトの被爆を受けている。

JTにタバコにポリニウムが入っているのかどうか尋ねると、「可能性はある」との返答が返ってくるそうです。しかし、彼らはこの事実を全く公にしていません。国もまたこの情報を隠したままです。そのため、相変わらずニコチンの問題だけが取り沙汰され、多くの人たちが煙草の本当の恐ろしさを知らないまま吸いつづけています。

明らかに何かおかしいです。やはりこれはイルミナティによる人口削減計画の一環ではないかと思って、とりあえずJTの筆頭株主を調べてみました。すると、以下のようになっていました。

○株式の状況 | JT ウェブサイト

驚いたことに、財務省がその大半の株を所有しています。そして、それ以外の株はやはり例のごとく金融ユダヤ人たちがそのほとんどを握っていました。言うまでもなく、ユダヤ人が日本人にとって有益な情報を流してくれるはずもないので、今後もこの情報が大手メディアで報じられることはないでしょう。しかも、この国の官僚までもがユダヤ人とグルとなって、国民の健康被害に一役買っているわけです。本当にあり得ないことです。

いずれ彼らの上に神の裁きが下されることでしょう。

参照元 : RAPTブログ


要するに

・統合失調症患者の80~90%が喫煙者
・統合失調症にニコチンが有効
・脳内トキソプラズマがニコチンでビチビチ殺虫される
・喫煙者がニコチン欲しがるのは症状を押さえるための欲求かも

有効らしいニコチン摂取だけならニコレットで十分ってことだね。わざわざ副作用バリバリの煙やタールを肺に入れる必要なんてないってわけで、タバコを吸う理由にはならないよね。

ニコチンもカフェインも、適量だと頭をすっきりさせる事は確かだが、やはり中毒性、麻薬性があるので、過剰摂取で命を縮める。

特にニコチンは頭に効くようだが、体へのダメージはカフェインより大きい。身を削って頭を回すような作用ですね。

アルコール依存症のなりやすさは、遺伝子のタイプの違いによる、体質が大きく関係している

飲める体質か飲めない体質か遺伝子検査で分かる

2017/1/25 16:00



アルコール依存、薬物依存などの依存症は、生活習慣などではなく、病気だ。個人の意志や心がけなどで対応できるものではなく、治療が必要なもの。近年、医療現場ではさまざまな試みが行われている。AERA 2017年1月30日号では、依存症治療の最前線を大特集。

アルコール依存症になりやすい人には、いったいどんな特徴があるのだろうか。それは、一人ひとりの遺伝子タイプが大きく関係しているのだという――。

同じ量のお酒を飲んでもアルコール依存症になったりならなかったり、健康に害があったりなかったり──。何が、運命を分けているのだろうか?

「アルコール依存症のなりやすさは、遺伝子のタイプの違いによる、体質が大きく関係しています」

と、国立病院機構久里浜医療センター臨床研究部長の横山顕医師は説明する。

その体質を決めるのが、飲んだアルコールを肝臓で分解する2種類の酵素の働き。まず、1B型アルコール脱水素酵素(ADH1B)がアルコールをアセトアルデヒドに変える。これは、頭痛や吐き気の原因だ。次に、2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)がアセトアルデヒドを分解し、無害な酢酸に変えて排泄される。

アルコール依存症になりやすい人は、ADH1Bの活性が低く、ALDH2の活性が高い。顔が赤くなったり気持ちが悪くなったりしにくいが、飲みすぎると翌日にアルコールが残りやすい。

表を見てほしい。アルコール依存症になりやすいAタイプの人は日本人の約5%だが、

「来院するアルコール依存症の患者の約3割はこのタイプ。早い時期に依存症になりやすく、30~40歳代では35%を占めます」

と横山医師。

夜遅くまで飲んだり、飲み放題をしたりするといった日本独特のアルコール文化は、Aタイプの人がより依存症になりやすい、悪い環境なのだという。

「日本人の多くは翌日お酒が抜けやすいBタイプと、お酒に弱いDタイプなので、飲める人は夜遅くまで飲み続けるといった飲み方が広がりました。Aタイプの人は、このような飲み方はなじまず依存症になりやすいのです。Aタイプの8人に1人はアルコール依存症になっていると考えられます。アルコール依存症になる人は、決して自業自得ではなく、体質と日本のアルコール文化の犠牲者とも言えるのです」(横山医師)

一方で、アルデヒドを酢酸に分解する酵素がまったく働かないEタイプでお酒がまったく飲めない下戸の人も、無理やり飲み続けることで依存症になるケースがあるのだという。

「下戸の人でも飲み続けることで飲めるようになる、と言いますが、飲める人と同じようにALDH2が働くようになるわけではありません。アルコールから分解されたアルデヒドは不快感もありますが、依存性もあります」(同)

飲み続けることで、脳にアルデヒド耐性ができて依存症になるのだという。

久里浜医療センターのほか、IT企業のNSDなど、民間の検査サービスで遺伝子を調べることで、自分のタイプが簡単にわかる。あらかじめ、自分の遺伝子の型を知ることで、お酒との良い付き合いを心がけたい。(編集部・長倉克枝)

※AERA 2017年1月30日号

参照元 : dot.


遺伝子検査キットで分かる自分の体質!お酒の強さ・ダイエット・肌老化

遺伝子組換えとか遺伝子治療とか遺伝子コスメとか最近よく耳にする「遺伝子」。将来の病気のリスクや持って生まれた体質などを調べられる「遺伝子検査」が最近とても気になっています。

遺伝子検査というと、とっても大がかりでお金もたくさんかかりそうというイメージ。でもこの数年でぐっと身近なものになり、病院に行かなくても自宅で気軽にできちゃうキットがたくさん販売されています。

アルコール感受性検査、肥満遺伝子検査、肌老化遺伝子検査など気になるものばかりです。

お酒の強い・弱いは生まれつき?

私はそんなにお酒が強いほうではなく、ビールを1~2杯たしなむ程度。

周りには酒豪が多く、なんで私だけすぐ赤くなったり、気分が悪くなったりするんだろう・・・

私も強くなりたいなと思っていました。

でもお酒の強さは、生まれた時から遺伝子によって決められているんです。お酒を飲むと、体内でアルコールは「アセトアルデヒド」に分解されます。このアセトアルデヒドが悪酔いや二日酔いの原因。

これを分解する酵素を作る能力が、お酒の強い・弱いの違いです。この能力は遺伝子によって決められており、

① NN型 お酒の強い人
② ND型 お酒の弱い人、ほどほどに飲める人
③ DD型 全く飲めない人

の大きく3つのタイプに分けられます。

日本人だと①NN型が56%、②ND型40%、③DD型4%なんだそう。

日本の中でも地域によって、お酒に強い遺伝子(N型遺伝子)を持つ人の割合が異なります。

この酒豪遺伝子を持つ人が多い県は

1位 秋田県 2位 岩手県 3位 鹿児島県

ちなみに東京都は19位、最下位は三重県なんだそうです。

そして私の周りには欧米人が多いのですが、彼らはみんなお酒が強い!

体が大きいからかな、なんて思っていましたが、これも遺伝子が関係しているんです。

なんと黒人と白人は①NN型が100%だそう。100%って・・・

以下略

参照元 : beautyanswers

マグロやメカジキなど「メチル水銀」を多く含む魚介類を妊婦が食べ過ぎると、生まれた子ども障害を及ぼす可能性

「メチル水銀」を含むマグロを食べると子どもに障害が?水俣病から60年の教訓は活かされているか?

2016.12.29



マグロやメカジキなどメチル水銀を多く含む魚介類を妊婦が食べ過ぎれば、生まれた子どもの運動機能や知能の発達に悪影響を及ぼすリスクが高い――。

東北大チームの疫学調査で、このような事実が判明したと、2016年11月28日付の毎日新聞が報じている。低濃度の汚染でも胎児の発達に影響する可能性を示したのは、日本人対象の調査では初めての研究成果だ。

マグロの過食に注意!妊婦から胎児への悪影響が濃厚に

東北大学の仲井邦彦教授(発達環境医学)らの研究チームは、2002年から、魚をよく食べる東北地方沿岸の母子約800組を対象に、母親の出産時の毛髪に含まれるメチル水銀の濃度を測定し、子ども(1歳半と3歳半)の運動機能や知能の発達を調べ、母子の相関関係を分析した。その結果、毛髪のメチル水銀の濃度は1ppm以下〜10ppm以上を検出。WHO(世界保健機関)によると、水俣病のような中枢神経障害を引き起こす下限値は50ppmだ。

また、1歳半時点で実施したベイリー検査(運動機能の発達の指標)の点数は、毛髪のメチル水銀の濃度が最高レベルの人の子どもの方が、最低レベルの子どもよりも約5%低かった。つまり、高濃度ほど運動機能が低い。さらに、3歳半時点の知能指数は、男児のみ約10%の有意差が見られ、男児の方が影響を受けやすい事実が再確認された。

妊婦はクロマグロ、メバチマグロ、メカジキなどを控えるべきか?

2005年、厚労省は、妊婦に対するメチル水銀の1週間当たりの摂取許容量を体重1kg当たり100万分の2gと発表している。

クロマグロ、メバチマグロ、メカジキ、キンメダイ、ツチクジラの摂取量を週80g未満に、キダイ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、クロムツ、マカジキの摂取量を週160g未満とする目安を決定した。

今回の調査では、約2割の母親が、この数値を超えていたことが判明。ちなみに、80gは刺し身なら1人前、切り身なら1切れが目安だ。

仲井教授によれば、これらの目安を守れば胎児への影響は小さい。だが、魚は貴重な栄養源なので、妊婦が魚を断つのは好ましくない。食物連鎖の上位にいるクロマグロなどを避け、イワシ、アジ、サバ、サンマなどの魚種を食べことが大切と指摘している。

さて、この研究では、低濃度のメチル水銀でも妊婦が摂取すれば、胎児の発達に影響するリスクがある事実が確かめられた。だが、重要な点がある――。

影響の受けやすさには個人差があるため、メチル水銀が影響は必ずしも断定できない

影響の受けやすさには個人差があるため、多く摂取した母親の子どもが必ずしも悪影響を受けるとは断定できない。なぜなら、今回の研究成果は、個人レベルではなく、集団として知的障害と判断される子どもの比率が高まる1つの論拠を示した疫学調査に過ぎないからだ。

たとえば、メチル水銀の影響がなくても、知的障害の子どもが産まれる確率は1000人当たり約23人だ。メチル水銀を多く摂取し、ベイリー検査の点数が約5%下がると、運動機能障害の子どもが産まれる確率は1000人当たり約48人になる。

また、子どもの運動能力や知能の発達は、遺伝や教育など、さまざまな環境要因が関わる。しかも、低濃度のメチル水銀と子どもの脳の発達の因果関係は未解明だ。したがって、個々の子どもに知的障害が疑われても、メチル水銀が影響したかどうかは必ずしも断定できない。

メチル水銀が影響した「水俣病」の発生から60年

メチル水銀と聞いて想起されるのは「水俣病」だ――。 

1956(昭和31)年5月。「痛い!」「見えん!」「聴こえん!」……。水俣湾や八代海の周辺住民たちが心身の急変や失調を訴え始めた。四肢末端の感覚障害、運動失調、 求心性視野狭窄(きょうさく)、 聴力障害、知能障害、構音障害(言葉の発音の障害)などの中枢神経系疾患だ。

化学工業会社のチッソ水俣工場が垂れ流したメチル水銀の廃液が水俣湾や八代海に生息する魚介類を汚染し、夥しい住民に甚大な健康被害の惨禍をもたらしたのだ。

さらに9年後の1965(昭和40)年5月。昭和電工がある新潟県阿賀野川流域の住民たちからも悲痛・苦悶の声が響き渡った。

1968(昭和43)年、厚生省(当時)は「チッソ、昭和電工の両工場が排出したメチル水銀化合物が魚介類に蓄積し、その魚介類を食べた住人に発生した中毒性の中枢神経系疾患、それが水俣病である」と認定した。

八代海沿岸で2282人、阿賀野川流域で693人、水俣病被害者救済法による対象者は約3万人

1969年からは認定患者に対して、保健手帳による医療費や通院費などの給付が実施されている。2016年9月現在、水俣病の認定患者は八代海沿岸で2282人、阿賀野川流域で693人。水俣病とは認められていないが、感覚障害などの症状がある救済事業の対象者は約1万人、2009年の水俣病被害者救済法による対象者は約3万人に上る。

10月29日、今年も水俣病の犠牲者を追悼する犠牲者慰霊式があった。遺族を代表して60年前に水俣病で夫を亡くした大矢ミツコさん(90)が祈りの言葉を捧げながら、こう訴えた。

「私のような悲しみは、もう誰にもしてほしくありません。同じ水俣の中で、いがみ合ったりするような苦しみはもう嫌です。チッソは主人に本当に『すまなかった』と思うなら逃げたりしないで、水俣病のことをちゃんと伝えてほしいです」

四大公害病と呼ばれる「水俣病」「第二水俣病(新潟水俣病)」「イタイイタイ病」「四日市ぜんそく」は、戦後社会に課せられた負の遺産だ。高度経済成長に乗じて、産業資本と結託した科学技術の暴走であった。

脳の発育不全、言語障害、運動失調などを伴う胎児性水俣病の悲惨と恐怖

国の公式認定から60年――。国や県による総合的・科学的な健康調査を求める世論は日々高まっているものの、水俣病の被害の全容は未だ見えない。

水俣病の原因物質はメチル水銀だ。だが、その特定は困難を極めた。1958年、熊本大学医学部研究班は、マンガン、セレン、タリウムを疑うが、翌1959年、排水口周辺の海底に堆積するヘドロや魚介類から検出した有機水銀が原因と発表。1968年、幾多の議論や論証の末、メチル水銀と断定された。

メチル水銀とは何か? どのようなメカニズムが健康被害を及ぼすのか? 火山噴火、石炭の燃焼、金の採掘などから産出される水銀は、水中や土壌中で微生物の働きなどによって化学変化し、メチル水銀になる。海水にも含まれるため、食物連鎖によって濃縮し、食物連鎖の上位にいるクロマグロなどの濃度を高める。

メチル水銀は、水銀触媒法によるアセトアルデヒドの製造工程でも、HgSO4(硫酸水銀)から産出される。メチル水銀が水域を汚染し、水域中で超希薄濃度に薄められ、水中に生息する生物間の食物連鎖を経由すると、魚介類の体内で再濃縮される。しかもメチル水銀は、生体に吸収されやすく、生体内で分解されにくいため、高度に濃縮・蓄積し、有毒化した魚介類を日常的に摂取して発症したのが水俣病だ。

先述のように、水俣病の主症状は、四肢末端を中心とする知覚障害、運動失調、求心性視野狭窄、聴力障害、構音障害などの中枢神経系疾患だ。大量に摂取すれば、吐き気、嘔吐、激痛、下痢、手のふるえなどの徴候を示す。

だが、さらに恐ろしいのは、母親が妊娠中に摂取したメチル水銀が胎盤を経由して胎児に移行し、発症する「胎児性水俣病」だ。特にメチル水銀は、胎盤通過性が高く、血液脳関門を易々と通過するので、発達中の胎児の中枢神経がダメージを受けやすい。

胎児性水俣病は、脳の発育不全、言語障害、運動失調などの重篤な障害をもたらす。1955年以降に生まれた胎児性水俣病の認定患者は77人。このうち20人がすでに死亡。生存者も体調の悪化のため、療養施設やケアホームなどに入所している。

公式確認からすでに60年を迎えた水俣病.。被害の全容や病気の実態もまだまだ未解明な部分が多い。水俣病の患者・被害者でつくる25団体は12月、東京・永田町の参院議員会館で会見を開き、被害の全容解明に向けた健康調査などを求める署名が約12万6000人分に達したことを明らかにしている。

環境省との意見交換では、佐々木孝治特殊疾病対策室長が健康調査について「最新の医学的知見を取り入れた客観的な調査手法の開発を急いでいる」と述べたと報じられた。

先に紹介した東北大学の調査報告をどうとらえるか? あえて60年たったこの年に発表されたデータに特別な意図はないのか?基礎研究であるから、社会的な事案とは関係ないとはいえないはずだ。この国にとってメチル水銀の影響はきわめて重要な事案なのだ。

水俣病に冒された人たちが負った悲惨な苦渋、非業の死の教訓も鑑みながら、科学的な解明がさらに進むことを望みたい。

(文=編集部)

参照元 : healthpress


魚介類等に含まれるメチル水銀について

1.はじめに
魚介類等に含まれるメチル水銀に関する安全性確保については、厚生労働省が、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品・毒性合同部会の意見を聴いて、一部の魚介 類等について、妊娠している方もしくはその可能性のある方を対象とした摂食に関する注意事項(「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項(平成 15 年 6 月 3 日)」)を公表した(薬事・食品衛生審議会(1))。

その後、平成 15 年 6 月中旬、第 61FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)において、セイシェル諸島、フェロー諸島等における魚介類等を通じたメチル水銀の胎児期曝露に伴う子供の神経発達に関する疫学研究等の結果を踏まえ、一般集団に対しては従来の評価を適用することを再確認した上で、胎児や乳児がより大きなリスクを受けるのではないかとの懸念からメチル水銀の再評価を実施している。(第 61 回JECFA(2), WHO(3))

今般、厚生労働省が上記注意事項の見直しの検討に当たり、食品安全基本法(平成 15 年法律第 48 号)第 24 条第 3 項の規定に基づき、平成 16 年 7 月 23 日付け厚生労働省発食安第 07230001 号にて、「魚介類等に含まれるメチル水銀について」の食品健康影響評価が食品安全委員会に依頼されたものである。

その具体的内容は、魚介類等に含まれるメチル水銀に係る妊婦等を対象とした摂食に関する注意事項の見直しの検討に当たり、メチル水銀の耐容摂取量の設定を求めるものであ るとともに、あわせて、諸外国の注意事項の対象者の範囲がかならずしも一致していないことから、注意事項の対象者となりうるハイリスクグループについての議論も要請されている。

参照元 : 食品安全委員会 PDF

虫歯は安易に削らない方がいい!虫歯も歯周病も自然治癒力で治る「ドックベストセメント療法」

削らなくても自然に虫歯が治る「ドックベスト療法」とは?〜小峰歯科医院・小峰一雄院長に聞く①

2016.12.24



「虫歯は安易に削らないほうがいい」

これって正解? 不正解?

ネット書店の歯の医学書ランキングで第1位、一時品切れ状態も呼んだ話題の書、『名医は虫歯を削らない――虫歯も歯周病も「自然治癒力」で治す方法』(竹書房)。その書名どおり、著者の小峰一雄院長(歯学博士・小峰歯科医院理事長)は「虫歯を削らない」主義者だ。

「実は海外では、20歳以下の子供の歯は削ってはならないというのが常識になっています。なぜならば、成長期の子供の永久歯を削ってしまえば、30歳までに抜歯することとなる確率がかなり高い事実が統計的にも明らかになっているからです」



「歯の神経を抜いたその日から、抜歯へのカウントダウンが始まる」と小峰院長は言い切る。なのに「削らないと儲からない(わが国の)保険診療の弊害」がある。さらには歯科医院のうがい水は「細菌だらけ」で、削ったままのフタなし状態でうがいさせることは「傷のある体でどぶ川を泳がせるような無謀なこと」とも語る。

「そればかりか、口中の無数の細菌が抜歯時にできた傷口から血液中に流れ込み、全身を回って菌血症になる場合がある。菌血症自体は軽い症状で落ち着いても、ときに髄膜炎や心筋梗塞、脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こす例もあり、私の周囲でもそれらの発症前に歯を抜いたという人は少なくありません。3日以内の抜歯など、出血を伴う歯科治療を受けた人が献血できない理由もそこにあります」

銅セメントが口中から人類を救う?

では、「削らない」「自然治癒力」だけでどう治すというのか? そんな魔法ともいえる治療方法が、小峰院長が実践するのが「ドックベスト療法」だ。

米国で開発されたドックベスト療法は、殺菌作用のある銅2%と鉄1%、さらに複数のミネラルが含まれた「ドックベストセメント」を用いる。そのセメントを虫歯の穴に詰めると虫歯菌を死滅させ、歯の再石灰化を促してくれる、いわば「栄養素の塊」というわけだ。しかも、治療時間はわずか10分程度というから驚く!



「これで虫歯の痛みや進行は止まりますが、虫歯が霧散したわけではない。治療は10分ですが、菌のない密閉された状態で1~2年間、じっくりと時間をかけて再石灰化するのを待ちます。この間、とくに痛みが出るなどの異常がなければもう、虫歯は治ったと考えていいでしょう」

実はこのドックベストセメントの前身であり、「カッパーセメント(銅セメント)」と呼ばれた薬自体は19世紀後半時点で既に登場していた。現役の御年輩の金属冠を外し、中に赤いセメントが詰めてあれば、それが件のセメントだという。その世代の虫歯ができない治療痕に注目し、カッパー(銅)の抗菌メカニズムを研究して治療や予防に役立てようと考えたのが、歯科医のDoc Holliday氏だったという話。

短時間治療で傷みなし、成功率9割強!

しかし、Doc氏の革新的な研究成果は、歴史の影に葬られた。虫歯が再発しないことには歯科医が儲からない。不利益ゆえに隠蔽されたのだ。その功績が新世代の米国人歯科医、Tim Frazer博士によって掘り起こされ、自然治癒力を活かした治療法として現代に蘇った。

歯を削らずに治す同療法の日本における第一人者として、小峰院長が注目を浴びた直接のきっかけは、2011年放送のTBS系『世界のスーパードクター』だった。が、その当時からも日進月歩の勢いで治療の進化は著しいと小峰院長は語る。

「以前は1~2年後にフタを取って、再石灰化したかどうかを確認してから仕上げの被せものを行なっていました。ところが成功率が90%以上に進んだ現在では、再石灰化することを前提に施術していますから、実質治療は1回で終わらせる例が大半です」

同書に掲載されている小峰歯科医院の治療価格表(2016年11月現在)によれば、「ドックベスト治療1日で完了」の場合で費用は1万6000~2万5000円とある。現状では保険診療対象外の治療法ゆえ、一見、高く感じるかもしれない。が、削ることから生じる将来の歯の治療費(その総額)を思えば、1回で済むこちらのほうが安いともいえるだろう。

巻末には「削らないドックベスト療法導入」の全国歯科医院のリストも載っている。これからは虫歯は削らない派が主流となるのだろうか? 読んでから自らでご判断を。

(取材・文=編集部)

参照元 : healthpress




悪い歯科医がはびこる原因は治療費を貢ぐ患者がいるから!ダメな歯科医院の見抜き方は?

2016.09.06



「その国」の歯科治療費は現在、経済協力開発機構(OECD)加盟先進国平均の10分の1。米国の専門医と較べたら20分の1、いや、比較対象によっては30分の1もの開きがある。

また、10年程前の時点では、同先進国平均の6分の1から8分の1、米国比で12分の1から20分の1だったというから、「その国」の歯科治療費がいかに「世界相場から置かれていってるか」がわかるというもの。

「その国」とは他でもない、国民皆保険のわが国、ニッポンである。

いま話題の一冊『歯医者の99%は手抜きをする』(竹書房刊)はタイトルもド直球(いや、死球か?)ならば、帯の惹句でも「なぜなら、そうしないと儲からないから」と、かなり刺激的な内容を示唆している。著者の歯学博士・長尾周格氏(稲毛エルム歯科クリニック)は言う。



「日本の保険診療は世界に誇る最高のシステムだと堤未果さん(ジャーナリスト)は仰る。じゃあ、なんでこんなに日本人の口の中をぐちゃぐちゃにしてるんだ、明らかにおかしいだろ! と。結局、悪い歯医者が世にはびこる最大の原因は、彼らに治療費を貢ぐ患者がいるからですよ。お医者様は偉いという医療信仰から成り立っているんですよ」

治る歯も治らない口腔アリ地獄

長尾氏がWHO調査に基づき一部独自に算出した結果では、人口10万人当たりの日本の歯医者数は74人。米国153人、英国97人、スウェーデン80人、ドイツ75人などの先進諸外国比でも、辛うじてフランス67人よりは上、巷間いわれる「過剰気味の歯科医師界」は見当違いな見立てだとわかる。

「厚生省の調査結果(平成23年)によれば、歯科医の1日平均来院患者数は全国平均で20.0人。東京都にいたっては15.3人しかいませんから、採算の目安とされる1日あたり30人とはほど遠い。その目標値自体が間違っているし、実質30年以上も変わらない厚労省の歯科医療費抑制政策によって、日本の保険歯科診療はいびつに歪んでしまったわけです」

普通の(良心的な)経営努力のみでは成り立たない斯界では「健全でない経営努力」が横行する。長尾本によれば、①診療の質を極限まで下げること、②架空請求や水増し請求などの不正請求を行うこと、③保険外の診療を患者に売りつけ、ぼったくること、この3つの「悪しき経営努力」が行なわれているという。

「うちのクリニック(=保険外診療)にも、他の歯医者で本来は削る必要もない歯を何百万円もかけて全部削って、という患者さんが来る。その治療も適当ですから、全部やり直して治そうと見積もれば、優に400万~500万円はかかる。僕がもし患者さんだったら、その歯医者を訴えたいとは思うけれども、日本の医療訴訟はまず勝ち目がないからやりきれないですよね」

歯科医は好立地であれば「やったもん勝ち」

しかし、今日の情報社会では悪評ふんぷん系が淘汰されるのも道理だ。中古医療機器市場でも廃業放出品が最も多い斯界だが、経営の明暗が分かれる理由は「評判」ではないそうだ。

「一番の理由はやはり〈立地〉です。うちのような自費クリニックは、多少駅から離れた雑居ビルの5階で開業しようが、患者さんのほうから来てくれる。逆にいえば、立地のすごく良い場所でやれば、結構ひどいことをやってても成り立つ〈やったもん勝ち〉の世界。立地が悪いと先生の腕がすごく良くても患者は訪れない。物件を扱う業者さんにも、けっこう知り合いがいますが、歯科医経営に関しては、やはり立地だろうと僕は思いますね」

採算分岐点(来院患者数30人)を維持する歯科医院の場合、実質の診療時間(7時間半)で割れば1人あたりの診療時間は僅か15分だ。胸中では(やや説明不足なのでは!?)と思いつつ口を開く患者側と、淡々と治療を始める歯医者との噛み合わせが悪い理由もわからんではないが……。

「なるほど。ただ、基本的に〈説明〉は、お金になりませんから。誰も慈善事業でやったいるわけではないし、説明に時間をかけたらその分、どこかの時間を削らなければならない。きちんと患者さんが納得するまで丁寧に説明して、というかたちを日本の医療に望むのは、やはり難しい面があるでしょうね」

帯の「そうしないと儲からないから」が真相か、副題は「ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方」を謳う。では、今後の歯医者選びに慎重になるばかり、口腔難民になりかねない読者(患者)がとるべき道とは――次回は同書の核心部分に触れよう。(インタビュー&文=末次安里)

長尾周格(ながお・しゅうかく)



千葉県千葉市稲毛区で『稲毛エルム歯科クリニック院長。北海道大学歯学部卒業後、同大学 大学院修了。「日本一の歯科医師」を目指し、いくつかの歯科医院に勤務しながら技術を磨き経験を積み独立。虫歯や歯周病の真の原因から導き出した「予防歯科」という考え方を伝えるべく精力的に 活動を展開中。著書に『歯医者が虫歯を作ってる』『歯医者が難病になってわかったこと』(共に三五館刊)がある。

参照元 : healthpress







運動不足はやる気だけでは解決できない!? 太っている人の脳内では「運動するな」という指令が出ていた

運動不足の原因は脳にあった! デブの脳内では「運動しないように」という指令が……

2017.01.15



新年を迎え、「今年こそは運動を始めよう」と誓う人は多い。太っていれば、なおさら運動習慣を身につけようと努力しているかもしれない。だが、その誓いや志も虚しく、長続きせずに挫折してしまう――。

なぜ、運動習慣は長続きしないのか? それは、脳が<運動しないこと>を奨励しているかもしれないのだ。

『Cell Metabolism』(2016年12月29日号)に掲載された新たな報告によれば、肥満マウスの脳には<身体不活動(physical inactivity)であること>を奨励する徴候が発見されたという。

身体不活動、いわゆる運動不足は、全世界の死亡に対する危険因子の第4位(ちなみに1位:高血圧、2位:喫煙、3位:高血糖)。さまざまな不利益をもたらすことは、ご存じのとおりである。

今回の研究指導著者である米国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所(NIDDKD)のAlexxai Kravitz氏は、<肥満マウスが運動しない理由は、脳内の化学物質「ドーパミン」にある>としている。

「身体活動が健康によいことは明らかだが、なぜ肥満したヒトや動物が身体不活動に陥りやすいのか、その理由はよくわかっていなかった。一般には、肥満した動物は、余分な体重が邪魔をしてあまり動かなくなると考えられている。しかし、今回の知見は、それだけではすべてを説明できないことを示唆している」

「これまでの研究では、ドーパミンのシグナル伝達障害が肥満に関連づけられていた。だが、そのほとんどは、動物が違う食べ物を摂取した際にどう感じるのかという報酬プロセスに着目したもの。私たちはもっと単純に考え、ドーパミンシグナルの問題だけが運動しないことの説明になるとの仮説を立てた」

運動不足はやる気だけでは解決できない!?

Kravitz氏らの研究グループは、マウスに通常食または高脂肪食を摂取させた。すると、高脂肪食を摂取させたマウスは、体重が増加して身体活動量が減った。だが、運動しなくなったのは、<体重が増える前>であったことを突き止めたのだ。

運動しなくなる前に体重が増えていた説明の一つに、肥満で不活発なマウスはドーパミン経路の「受容体」が減っていることがわかった。さらに、体重の増加は運動しなくなったことで引き起こされている可能性も示唆された。

「多くの場合、自らの意志の力で行動を変えることができると考えられている。しかし、習慣的な行動の根底に潜んでいる生理的な基盤が明らかになれば、人間の意志では解決できない身体不活動の理由がわかるかもしれない」(Kravitz氏)

ただし、基礎研究の結果は必ずしもヒトには当てはまらないことに注意が必要だ。著者らは、ドーパミンと肥満に関連する身体不活動との直接的なつながりを結論づけるには、さらなる研究が必要だとしている。

運動の好き嫌いは遺伝する?

一方で、運動するよう言われたときに、ジムでトレーニングするか、ベッドにもぐりこむかは、その人の遺伝子に左右される――。その可能性があることが、新しい研究で示唆された。

多くの人は、運動によって脳内のドーパミンレベルが上昇することで精神的な報酬を得る。ドーパミンは、動機づけや喜び、幸福感に関連する神経伝達物質だ。

ところが一部の人では、ドーパミンの放出を妨げる遺伝子の働きで、この<恩恵>に浴していないと、研究を主導した米ジョージア大学運動生理学教授のRodney Dishman氏は述べている。

同氏によると、米国では十分な有酸素運動を行っている成人は約半数で、推奨される筋肉トレーニングと有酸素運動を併用している人は20%に過ぎず、米国成人の3分の1は全く運動を行っていない。

同氏らは、まず、健康的で活動的なラットと不健康で非活動的なラットを用いた研究を行い、2つのタイプのラットではドーパミン活性に関わる遺伝子に違いがあることを突き止めた。

その後、3000人強の成人を対象とした臨床研究から、基礎研究と同様な結果が得られたという。

米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク)のKeri Peterson氏は、「ドーパミンは喜びを感じ、衝動を制御する脳内化学物質であり、その遺伝子の活性により運動するか、座りがちな生活習慣を選ぶかが決まる可能性がある」とコメント。

今回の予備的研究から、運動への動機づけと嗜好は遺伝的にプログラムされていることが示唆されるという。

この知見は2016年11月3日、米フェニックスで開かれた「米国生理学会(APS)」で発表されたが、査読を受けて専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

運動を続けるための2つの解決策

しかし、運動しても楽しさを感じられない人は、<ナマケモノのような生活>をすることが運命づけられているわけではない。

米マウントサイナイ・セントルークスト病院(ニューヨーク市)の栄養士であるDori Arad氏によると、遺伝的に運動を楽しめない人でも、これを克服し、健康的な生活習慣を身につけることはできるという。

「遺伝子は非常に重要な要素ではあるが、変えられないものは何ひとつない。運動から喜びや報酬を得られるように脳内のプログラムは書き換えられる」と、同氏は述べている。

ジョギングから喜びを得られないタイプの人間なのに、健康のために運動しなくてはいけない場合はどうすればよいのだろうか?

Dishman氏は、「運動を義務だと思うと、継続する理由がみつけられない」と説明し、その解決策として<心から楽しめる運動をみつける>、<他人と一緒に運動する>ことの2点を挙げている。

(文=編集部)

参照元 : healthpress



2017年1月25日水曜日

ランニングは脳の「海馬」が活性化し、記憶力や集中力をUPさせる。日本人は筋トレしても痩せにくい体質?人種ごとに筋肉の体質が異なる

ランニングは脳も鍛える!時速9kmのペースで走れば「海馬」が活性化し記憶力や集中力もアップ!

2017.01.12



正月の大学駅伝は青山学院大学の3連覇に終わった。さてマラソンにシーズンというものはあるのだろうか?日本では9月に入るころから少しずつフルマラソンが始まり、11月から2月くらいまではほぼ毎週のように各地でフルマラソンが開催されている。さしずめ今が最大のピークか。

フルマラソンに駅伝、軽いジョギングまで形はさまざまだが、ヒトはどうしてそんなに走りたがるのか? ランニングは本当に身体にいいのかどうか?。こんな疑問をよそに最近は脳の中の変化までわかり始めているらしい。

長距離走競技ランナーは、さまざまな脳の領域が活発化

アリゾナ大学の研究チームが、長距離走競技ランナーたちの脳とエクササイズをしない人たちの脳を比較したところ、ランナーの脳は、計画性、抑制力、 観察力、注意力の切り替え、マルチタスキング、運動制御などの認知機能に関わる脳の領域が活発化していると『Frontiers in Human Neuroscience』誌に発表した(ライフハッカー12月25日)。

発表によれば、研究チームは、大学生の競技ランナー11人と1年間まったくエクササイズをしなかった被験者11人の脳の活動をMRI(核磁気共鳴画像法)で6分間調べた。

その結果、思考力が高まると脳の活動量が多くなるランナーの脳の領域は、記憶、意思決定、情報処理に関わる領域と互いに連絡を取り合っていた。また、注意力が低下すると脳の活動量が少なくなるランナーの脳の活動量は、非ランナーよりも少なかった。

つまり、ランナーは非ランナーよりも集中力が高いと考えられる。

ランニングは単純作業ではなく、脳が複雑な指示を出し続けている

研究共同著者である神経科学者のGene E. Alexander氏は、この研究結果を踏まえ、「ランニングは一見頭を使わない単純作業のように見えるが、実は脳が複雑な指示を出し続けている」と指摘する。

ランナーは、周囲の環境を把握しつつ、どこに向かって走るのか、体調はどうかなど、過去のランニングの記憶から得られるさまざまな情報を脳に再現しながら意思決定している。ランニングは、体を鍛えながら脳も鍛えるのだ。

ただし、この研究では、女性は月経があることから、研究対象から除外しているため、女性に対するエビデンスは明確ではない。さらには、ランナーだけでなく、長距離サイクリング、水泳、トライアスロンで規則正しいフィットネスを実践している人たちの脳を調べれば、同様の成果が出るかもしれない。

晴れた日こそ、時速7〜9km程度のイーブン・ペースを意識して走ろう

ランニングは、脂肪の燃焼、筋力の強化、体力の向上を促しつつ、体も脳も人生も鍛えてくれる。有酸素運動は、脳を活性化するのだ。ランニングすると、脳のどの部位が活性化するのだろう?

MRIなどの画像技術は、ランニングのメカニズムを解明したため、数多くの知見が結集されているが、今、注目されているのは脳のワーキングメモリーと呼ぶ前頭前野の「8野」と「46野」だ。脳の最高司令塔として様々な精神活動を司っている前頭前野。特にランニングによって活性化するのは、前頭前野の8野と46野だ。

脳の作業机、ワーキングメモリーと呼ばれる8野と46野は、暗算や会話など一時的な記憶を保持する機能がある。8野と46野を活性化すると、創造性や問題解決能力がますます高まる。ジョギングのペース(時速5km)なら、運動野や運動前野しか活性化しないが、時速9kmのペースを意識してランニングすれば、8野と46野は活性化する。

また、記憶や空間学習能力などの脳の認知力を司る海馬は、新しい記憶を集めて整理し大脳皮質へ送るので、記憶が定着する。海馬は、欲望やストレスを司る視床下部が暴走しないようにコントロールするため、海馬を活性化すればするほど、脳の認知機能や記憶力が高まり、ストレス耐性も強まる。

ただ、ランニングすれば、海馬が活性化するが、速いペースで走り過ぎると、ストレスを司る視床下部を刺激するので、時速7~8km程度のイーブン・ペースがベストだ。

セロトニンの分泌を促す晴れた日のランニングがお薦め

では、ランニング中は、どんな脳内化学物質が働いているのだろう?

ランニングすると、脳内や中枢神経に気分や感情を制御する神経伝達物質のセロトニンが出る。セロトニンは、怒りや攻撃性に関わる物質の過剰分泌を抑える働きがあり、精神を安定させ心身に安らぎを与えるため、幸せホルモンとも呼ばれる。夜になると睡眠ホルモンのメラトニンに変化し、寝付きを良くし、睡眠の質を向上させる。

セロトニンは、一定のリズムで同じ動作を繰り返せば分泌が良くなるため、イーブン・ペースを意識して走れば効果が高い。また、日光はセロトニンの分泌を促す効果があるので、晴れた日のランニングがお薦めだ。

さらに、ランニングすると交感神経が働くので、意欲や快感を司り、運動調節の機能を持つドーパミンが出る。ドーパミンが分泌されると、脳は快感を覚え、快感を覚えた行動を記憶することから、ランニングのモチベーションが自然と強化される。ドーパミンを効果的に分泌するためには、明るい時間帯にランニングすればいいだろう。

しかし、走り過ぎてしまえば、脳内麻薬のエンドルフィンが多く分泌されて過度のランナーズ・ハイの状態になるため、肉体の痛み和らげられて、身体のトラブルにつながる恐れがある。注意したい。

暦の上では春だが、冬はまだ続く。筋力が衰えれば、集中力も創造力も衰える。無理のないイーブン・ペースで適度な距離を走りながら、体と脳に爽快感を感じさせよう。走る人=仕事がデキる人とも言う。ランニングが好きになればなるほど、仕事の成果も上がるだろう。それが長続きするランニングの極意だ。

(文=編集部)

参照元 : healthpress


日本人は筋トレしても痩せにくい体質?人種ごとに筋肉の体質が異なる。

人の筋肉は筋線維という細い線維が集まってできている。赤い筋線維は「赤筋」または「遅筋」と呼ばれ、ゆっくりと長い時間にわたって働く。一方、白い筋線維は「白筋」または「速筋」と呼ばれ、瞬間的に大きな力を発揮するのが特徴。

アフリカ系の人は筋肉全体の約70%が白筋でできています。短距離走で爆発的な力が出せるのはそのため。

欧米白人も50~60%が白筋。それに対して日本人を含む黄色人種は白筋が30%しかない。

つまり日本人の体質はマラソン競技に向いている。

筋トレ、減塩、炭水化物…その健康法、実は日本人に意味がありません 「体質」を知れば、病気は防げる!

2017/1/21(土) 0:01配信



日本人は筋トレしても痩せない? 日本人は減塩しないほうがいい? 日本人に炭水化物ダイエットは厳禁? 日本人には意味がない「健康法」、やっていませんか?

味噌汁断ちはナンセンス



「よく『筋トレをして基礎代謝を上げれば痩せる』と言いますが、日本人の体質を考えると筋トレはあまりダイエットに効果的とは言えません。なぜなら日本人は欧米人と違って簡単に筋肉がつかない体質だからです」

『日本人の「体質」』の著者・奥田昌子氏が言う。

最近は高齢者でも、ジムでダンベルやマシンを使って体を鍛えている人を見かけるが、実は「日本人は筋トレをしても痩せない」――。

人の筋肉は筋線維という細い線維が集まってできている。赤い筋線維は「赤筋」または「遅筋」と呼ばれ、ゆっくりと長い時間にわたって働く。一方、白い筋線維は「白筋」または「速筋」と呼ばれ、瞬間的に大きな力を発揮するのが特徴だ。

「赤白どちらの筋線維が多いかは、人種ごとの違いがはっきり出ます。アフリカ系の人は筋肉全体の約70%が白筋でできています。短距離走で爆発的な力が出せるのはそのためです。欧米白人も50~60%が白筋。それに対して日本人を含む黄色人種は白筋が30%しかありません。

筋トレで太くなるのは大部分が白筋なので、日本人の場合は、元々少ない白筋を集中的に鍛えることになります。これは効率が悪いうえに、苦労して筋肉を1kg増やしても基礎代謝量の増加は1日あたりせいぜい20kcal。わずかキャラメル1粒分のカロリーにすぎません。日本人が筋トレだけで基礎代謝を高めるのは難しいのです」(奥田氏)

さらに基礎代謝には意外な側面もある。実は筋肉だけでなく脂肪組織もエネルギーを消費しているので、脂肪が1kg減ると基礎代謝が1日あたり5kcal下がるのだ。

「たとえばトレーニングで筋肉を1kg増やし、脂肪をkg減らした場合、基礎代謝量は『差し引き10kcal』しか増えないのです。痩せたければ、カロリーの総摂取量を減らすとともに、ジョギングなどの有酸素運動をすることで、カロリー消費を積み重ねるほうが日本人には向いています」(奥田氏)

このように欧米人には効果があっても、日本人に向いていない健康法が世の中には溢れている。

最近、声高に叫ばれている「減塩ブーム」もその一つだ。

奥田氏が語る。

「日本人は昔から血圧が高く、'65年には脳出血による死亡率が世界で最も多い国民でした。しかしその後、減塩が進み脳出血は減少。'15年には成人の平均塩分摂取量は、1日あたり約10gまで減少しました。血圧は世界平均より低くなり、脳出血も激減しています。

しかし、これ以上の減塩は効果も薄く、逆に塩分が少なすぎると死亡率や心臓病の発症率が上がるとのデータもある。塩分摂取は1日に7.6~15.2gの範囲であれば問題ないと言う専門家もいます」

「食塩」=「血圧の上昇」と思いがちだが、そもそも食塩だけが血圧を上昇させている要因ではない。

「たとえば西インド諸島やイギリス(南ウェールズ)の人々のように、塩分摂取量は少ないのに日本人より血圧が高い例もあります。減塩だけで血圧が下がるわけではなく、塩分以外の様々な環境的、遺伝的要因が血圧に影響を与えているのです」(奥田氏)

「食塩感受性」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これが高い人は塩を摂取した際に、血圧が上がった状態が長く続くと言われている。最近では、この食塩感受性は環境によって変化することも分かっている。

「その中でも特に大きいのが、災害などのストレスです。実際、東日本大震災の被災者を調査したところ、なんと85%もの人が高血圧かその予備軍と判定されました。

さらに日本人を含む東アジア人の約半数が、『飲酒により血圧が上がりやすいタイプ』の遺伝子を持っています。欧米人やアフリカ系には、このタイプの遺伝子を持つ人はいません。日本人にとっては減塩よりアルコールを控えることが重要だと言えます」(奥田氏)

共立女子大学家政学部教授で医学博士の上原誉志夫氏も続ける。

「食塩感受性を下げるためには、腎臓から食塩を排出しやすくする『カリウム』を多めに摂るのが効果的です。米国では高血圧予防として『DASH食』(野菜や魚介類中心の食事)を推奨していますが、これは限りなく日本食に近い。

日本には代々受け継がれてきた伝統食=和食があり、それが日本人の長寿を支えてきました。その中でも特にいいのが『味噌』です。味噌の原材料である大豆には、カリウムが豊富に含まれていますからね。減塩のため味噌汁を控えている人が増えていますが、それはむしろ逆効果なんです」

ダイエットで余計に糖尿病に



では、近年流行しているパンや米などの炭水化物=糖質を摂らない「糖質制限ダイエット」は、日本人の体質に合っているのだろうか――。

元々日本人は欧米人に比べ「糖尿病になりやすい体質」を持っている。しかもこの体質は生活習慣や食生活によってさらに悪化する。上の表を参照すると、欧米食が中心の日系米国人は、日本人より糖尿病の発症率が上がっていることが明らかだ。

さらに奥田氏は「日本における近年の糖尿病の増加は、カロリーの総摂取量に占める炭水化物の割合が減り、脂肪の摂取が相対的に増えたことと、運動不足にある」と指摘する。

「もともと日本人を含む東アジア人は(臓器にブドウ糖を取り込むために必要な)インスリンの分泌量が欧米白人の半分から4分の1しかない。

そのため日本人は炭水化物の摂取が減ると、ブドウ糖を十分確保できません。膵臓はブドウ糖を確保するため、インスリンの分泌を高めようと頑張りますが、次第に疲労し、結果インスリンが作れなくなり、それほど肥満でなくても糖尿病になってしまうのです。

これは欧米人にはない現象です。日本人が糖尿病を予防するためには、内臓脂肪を減らし、炭水化物をきちんと摂り、膵臓の機能を守ることが重要なのです」

人種の数だけ病気も健康法も違う。まずは自らの体質を理解することが、自分に合った健康法を見つける第一歩となる。

「週刊現代」2017年1月14日・1月21日合併号より

参照元 : 現代ビジネス

医師の風邪対策「43℃くらいのお湯に経口補水液を飲みながら10分から15分漬かる → 寝る → たっぷり汗をかいたらまた風呂に漬かる。これを2~3時間の間に3回ほど繰り返す。大体の風邪は1日で治る」

医師の風邪対策 経口補水液を飲みながら43度の湯に入浴

2017.01.23 16:00



1月14日から16日にかけて、日本列島は厳しく冷え込んで東北や日本海側をはじめとした全国各地で大雪に見舞われた。こうなると増えるのは風邪を引いてしまう人。では、引いてしまった風邪を一刻も早く治すには、どうしたらいいのか。7人の医師に自ら実践している風邪対策を聞いた。

風邪薬にはさまざまなものがあるが、7人中4人の医師が指名したのが漢方の葛根湯だ。

「体温を少し上げる方向に動き、免疫力を高めるからです。私自身、風邪の引き始めには必ずのんでいます」(横浜クリニック院長の青木晃さん)

このほか、対処療法として市販されている総合感冒薬をのむという医師もいた。池袋大谷クリニックの大谷義夫さんはのどの働きを回復させる薬「龍角散ダイレクト」を愛用している。

「声が出にくくなるなど、のどが怪しくなったとき、1時間だけ乗り切りたいというような時に使います。鎮痛剤にありがちな、眠くなるとか胃が痛くなるといった副作用がほとんどありません」

いざというときの救世主になりそうだ。

かつては風邪のときの入浴は禁物とされていたが、今やその常識は過去のもの。

「体を温めることで免疫力が上がるので、38度以上の高熱やぐったりしているなどの理由がない限りは入っても構いません。ただし、お湯の温度は41~42℃にして長湯はしないこと。また、入浴後はすぐに着替えて湯冷めしないようにして、水分補給をしっかりするなど、充分に注意しましょう」(女性医療クリニック・LUNA・ANNEXグループ院長の小林愛さん)

前出・横浜クリニックの青木さんには、風邪を引いたときに行う独自の入浴メソッドがある。

「43℃くらいのお湯に経口補水液を飲みながら10分から15分くらいつかります。それから、暖かい寝室で寝る。たっぷり汗をかいたらまた風呂につかる。これを2~3時間の間に3回ほど繰り返す。私はだいたいの風邪は1日で治ります。心臓や腎臓、肝臓などに持病があるかたや高齢のかた以外は、ぜひ試してみてください」

とにかく、体を温めて免疫力を上げ、感染リスクを遠ざけることが重要。プロの風邪対策をまねすれば、この冬は元気いっぱいで過ごせそうだ。

※女性セブン2017年2月2日号

参照元 : NEWSポストセブン


2017年1月20日金曜日

米国の二つの研究チームが「カロリー制限はやはり長寿に効果がある」とする研究結果を発表

カロリー制限、やっぱり長寿に効果 論争に終止符か

2017/1/18(水) 7:52配信

カロリー制限はやはり長寿に効果がある、とする研究結果を米国の二つの研究チームがまとめ、17日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。両チームは1980年代後半からアカゲザルで実験を続け、効果をめぐって相反する結果を発表。両チームが共同で実験データを再解析し、「効果あり」で結論が一致したという。

二つの研究チームは米国のウィスコンシン大学と国立加齢研究所。いずれも、好きなだけ食べさせる集団と、それよりも摂取カロリー量を3割減らした集団で生存年数などを比較する実験をしているが、大学は2009年と14年に「効果あり」、研究所は12年に「効果はなかった」と発表していた。

今回、両チームで15年7月までの互いの実験を比べると、カロリー制限を始めた年齢が大学は大人の7~15歳なのに対し、研究所は1~23歳と幅広かった。このため、研究所のデータについて、実験開始時の年齢を若年(1~14歳)と中高年(16~23歳)に分けて改めて解析すると、若年でカロリー制限を始めた場合は寿命が延びる効果はみられなかったが、中高年で始めた場合は効果がみられ、特にオスは平均寿命の推計が全体よりも9歳ほど長い約35歳だったという。

また、両チームの解剖データを調べたところ、開始年齢や性別にかかわらず、カロリー制限をしたグループのほうが、がんの発生率が15~20%ほど低かった。糖尿病や脳卒中など加齢に伴う病気も、より遅く発症していた。

東京都健康長寿医療センター研究所の石神昭人研究部長(老化制御)は「論争に一つの終止符が打たれた。約30年に及ぶカロリー制限の研究データは、人間にも置き換えることができそうだ」と話す。(小川裕介)

参照元 : 朝日新聞




理化学研究所などの研究グループが、マウスのiPS細胞から完全な皮膚の再生技術を開発したと発表

iPS細胞から「毛が生え汗もかく」皮膚再生技術、理研が発表。やけど跡や体臭、抜け毛治療に期待

2016年4月4日, 午後05:30 in Artificialskin



理化学研究所などからなる研究グループが、マウスのiPS細胞から完全な皮膚の再生技術を開発したと発表しました。表皮組織だけでなく、発毛や皮脂の分泌も可能な付属器も含めた再生が可能とのこと。

皮膚は生物のもっとも外側にある組織であり、汗をかいて体温を調節したり、発毛によって外傷から身を守る働きも併せ持ちます。理研は皮膚の疾患への新たな再生治療方法の確立のためにiPS細胞(人工多能性細胞)からの皮膚再生を目指しました。

理研は発表文で、この新たな技術によって表皮だけでなく真皮、皮下脂肪の3層からなる複雑な構造の皮膚の再生ができるとしています。具体的には重いやけどや、外傷で皮膚機能を失った場合でも移植によって発毛や汗腺、皮脂腺を含むもとどおりの皮膚を再生できるわけです。さらには分泌線異常や抜け毛にまで応用できる可能性があり、腋臭や脱毛症といった本人にとっては大きな悩みとなり得る疾患を根本的に治せるようになるかもしれません。

マウスを使って行われた実験ではマウスの歯茎から採取したiPS細胞を胚様体と呼ばれる塊に形成、これを複数、コラーゲンで包んでマウスに移植したところ、30日後には天然の皮膚と同様の構造を持つ再生状態が得られました。



そして、このiPS細胞で再生された皮膚の器官である毛包、いわゆる毛穴の部分を集めて別のマウスに移植すると、こんどは正常に機能する毛包が再生し、実際に発毛、生え変わりもできたとのこと。またこの毛は皮下で立毛筋と神経組織がつながっており、温度などによって鳥肌を立たせることもできるとしています。

今回の技術はiPS細胞をマウスに移植して再生させています。理研は、もし人間へこの技術を応用するには、生体内移植なしに皮膚器官系の再生が可能になる必要があるとしつつも、10年以内にはこの技術を応用した臨床試験を開始したいとしました。

この技術が順調に実用化されれば、もしかすると十数年後には分泌異常からくる体臭や若ハゲに悩む人はいなくなっているのかもしれません。 [Images : RIKEN]

参照元 : engadget




2017年1月18日水曜日

コーラを飲むと60分以内に体内で「シュガークラッシュ」が起きる!日本のコーラは米国に比べ、発がん性物質18倍

「シュガークラッシュ」 ― コーラを飲んで60分以内に体内で起きる、驚愕の変化とは?

2016.12.27

コーラを飲むと歯が溶けるとか骨が溶けるとか、一昔前にはそんな都市伝説が独り歩きしていた。だが、今でも清涼飲料水といえばまずコーラを連想し、事実、コカ・コーラとペプシ・コーラだけで、炭酸飲料総生産量の9割以上を占めているのだから不動の地位を確立していることには間違いない。そんな賛否両論の、けれども、そもそもあらがい難いダークな魅力をたたえたコカ・コーラだが、実際のところはどうなのだろうか?。

■コーラを飲んでから身体に現れる変化

科学技術情報サイトの「CE Evolution」に掲載された、英国の元薬剤師のニラジ・ナイク氏が個人的に作成したインフォグラフィックによると、コーラを口に含んだ瞬間から体内では約10分刻みに、さまざまな変化が起きているという。時系列にすると以下の通りだ。



○10分後
ティースプーン10杯分の糖分(成人の1日の許容糖分摂取量に相当)が人体システムにアタックを開始。通常なら、これだけ多くの糖分を一気に飲み込めば吐き気をもよおすはずだが、酸味料として用いられるリン酸が甘みを抑えているため、飲みやすい口あたりに仕上がっている。

○20分後
血糖値が急上昇、大量にインシュリンが分泌される。それに肝臓が反応して、糖分をすべて脂肪に変える。

○40分後
カフェインの吸収が完了。瞳孔は広がり、血圧も上昇するなど、身体に徐々に変化が起きてくる。脳のアデノシン受容体が遮断されることにより眠気がなくなる。

○45分後
ドーパミン生成が活発になり、脳の“快楽中枢”を刺激。これはヘロインが脳に及ぼす影響とほぼ同等とされる。

○60分後
腸管下部でリン酸がカルシウム、マグネシウム、亜鉛と結合して代謝を促進させる。大量の砂糖や人工甘味料によりカルシウムは体内では吸収されず、尿として排出される。

○さらに60分後
この段階までくると、カフェインの利尿作用によりトイレが近くなり、コーラに含まれている水分はすべて体外に出ていく計算になる。同時に、歯や骨の生成に使われるはずだったカルシウム、マグネシウム、亜鉛はナトリウム、電解質、水分とともに排出されてしまう。

また、糖分は体内ですばやく吸収され血糖値を上げるが、それを下げようとしてインシュリンが急速に分泌されるため“低血糖状態”に陥ってしまうことがあるそうだ。これを「シュガークラッシュ」と呼ぶ。この症状には、身体のだるさ、イライラ感、めまい、発汗、震え、手足の冷えなどがあり、アメリカで精神疾患と診断される症例の約3割はシュガークラッシュが遠因だとする声もある。



つまり、コーラに限らずカフェインや糖分を多く含む炭酸飲料水は長期にわたって飲み続けるとあまり身体によろしくないということだ。まあ、ほどほどに、ということだろう。

「シュガークラッシュ」という聞き慣れない健康被害――飽食の国にはすでに上陸していてもおかしくない。

(文=佐藤Kay)

参考:「CE Evolution」ほか

参照元 : TOCANA


日本のコーラは米に比べ、発がん性物質18倍

消費者はいつもどんな時も、宣伝のイメージにだまされる。



利益をあげるためならば、人や動物の命を奪うことになろうと構わない。

日本のコーラは米に比べ、発がん性物質18倍

米国の消費者団体「公益科学センター」は、日本を含む世界各国のコカコーラには、発ガン性物4-メチルイミダゾール(4-MI)が含まれていると発表した。 4―MIについては、日本のコカコーラは米カリフォルニア州のものよりも18倍多く含有されていたという。

団体の調査に協力した日本のNPO法人「食品と暮らしの安全」によると、この発ガン性物質は、カラメル色素を製造する過程で、砂糖やアンモニア、亜硫酸塩が高圧・高温下で化学反応を起こして生成される化学物質。

この調査は、世界各国の消費者団体の協力で行われ、ブラジルで販売されているコカコーラが最も汚染されていたという。

また、日本のものは、355ml換算で72マイクログラムで、カリフォルニア州で販売されているコカコーラが4マイクログラムだったのに対し約18倍も多いこともわかったという。 カリフォルニアは4-MIを含む食品の規制があるため少ないと見られる。

さらに、コカコーラの問題点は、この発ガン性物質よりも、大量の糖分にあるという。そのため、発ガン性物質の問題、大容量のコカコーラ販売の禁止に関して、日本コカコーラに近日中に申し入れを行う予定だという。

ゆかしメディア 2012年07月04日 19時55分

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食品の裏側―みんな大好きな食品添加物

安部 司

東洋経済新報社

コカコーラ1缶にどれだけ砂糖が入っているのか、一目で分かる写真

2009年05月04日 22:02



ジュースやお菓子には、それなりの糖分が入ってるとは思っていても、具体的にどの程度入っているかはイメージしにくいものです。

コカコーラやお菓子、アイスなどにどれだけの砂糖(に相当する糖分)が入っているか、一目で分かる写真をご覧ください。



左から、39g 65g 108g

角砂糖は1個4gだそうです。

コーヒーや紅茶に入れる角砂糖を考えると、こんなに甘かったのかと思ってしまいますね。



スニッカーズの場合、一番右のレギュラーサイズで砂糖30g、総カロリー:280kcal。日本では見慣れない真ん中のキングサイズバーは砂糖54g、総カロリー:510kcal。



ハーゲンダッツ・バニラの場合、424g入りの1カップで砂糖84g。総カロリー:1080kcal



オレオの場合、6枚入りで砂糖23g、総カロリー:270kcal。1枚につき角砂糖1個弱といったところでしょうか。



スターバックスのモカフラペチーノ。日本とサイズが一緒かわかりませんが、16オンス(約450g)のもの。砂糖47g、総カロリー:380kcal。



マクドナルド、チョコレートシェイク。ものすごい砂糖の量にびびってしまいますが、これは21オンス(約595g)のラージサイズのもの。総カロリー:770kcal。

ちなみに日本で良く飲まれるチョコレートシェイク(M)サイズの場合、351kcalという記述を見つけたので、2倍以上ということになります。うーん、アメリカン。

補足:アメリカのマックシェイクは4サイズあり、一番小さい12オンスは、日本で一番大きいMサイズの1.25杯分(カロリー比)。最も大きい32オンスサイズは日本のMサイズの3.3杯分で、そのカロリーは1杯で1160kcalもあるそうです。

他にも、sugarstacks.comでは、果物や野菜など他にも色々と掲載されています。果糖は比較としてどうかと思ったので割愛しましたが、興味ある方はどうぞ。

参照元 : らばQ



乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか

径書房

●世界15か国で翻訳された、400万部のベストセラー。

●乳がん発症 → 乳房切除 → 5年後に転移 → 2週間後に再々転移 → 放射線療法 → リンパ節に3度目の転移 → 放射線による卵巣摘除 → リンパ節に再度、鶏卵半分ほどの大きさのがん発症 → 牛乳・乳製品・乳牛肉の摂取をやめる → リンパ節のがんが小さくなり消滅 → 15年間一度も再発なし。 ……以上が、42歳で乳がんになったプラント教授の乳がんの歩みである。たたいても、たたいても、消えないがんにおびえながら、プラント教授は、自分がなぜ乳がんになったのかを調べ始める。

●プラント教授は、最初に乳がんになったあと、ブリストル・ダイエットという有名ながんの食事療法を取り入れた。これは、油・動物性食品・塩分・カフェインなどをとらず、野菜や果物、ヨーグルトなどを多くとるという食事療法であった。しかし再発! 余命は長くないと、医者からも告げられる。……愕然とするプラント教授は、それでもあきらめなかった。学術論文を読みあさり、まさに命がけで研究を続ける。そしてついに、プラント教授は乳がんの真犯人を探り当てた。それから15年。プラント教授の乳がんは一度も再発していない。

●プラント教授が本書でその研究を発表したとき、多くの科学者がこれを批判した。だが、一人としてプラント教授の説をくつがえすことはできなかった。やがてプラント教授は、医学の発展に貢献したとして英国王立医学協会の終身会員となる。そしてもちろん、いまも元気で活躍を続けている。

──私が乳がんになる2年前に、このような本が出ていたら、私が乳がんになることはなかったであろう。──ジェイン・プラント。

参照元 : NPO個人ケイ&リルこの世界のために 全日本動物愛護連合 アニマルポリス 動物愛護党


コーラやノンアルコールビール、スーパーの惣菜は要注意!発がん性物質を含むカラメル色素が野放し!カップ麺も

2016.05.10

カラメル色素という食品添加物をご存じでしょうか。天然添加物の一種で、食品を褐色に染めるため、実に数多くの食品に使われています。コーラ、カップめん、インスタントラーメン、しょうゆ、ソース、めんつゆ、焼肉のたれ、カレールウ、レトルトカレー、漬け物、佃煮、菓子類、カフェオレ、ノンアルコールビールなどの加工食品のほか、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで売られている焼き鳥、焼きそば、弁当、惣菜、惣菜パンなど多種多様に用いられています。おそらく、ほとんどの人がなんらかの食品を通して、毎日カラメル色素を摂取していることでしょう。

そのカラメル色素の一部には、発がん性物質が含まれているというショッキングな事実があるのです。したがって、気づかないうちに発がん性物質を体内に取り込んでいることになるのです。今や日本人の2人に1人ががんを発病しているとされていますが、カラメル色素がそれと関係している可能性があります。

カラメル色素には大きく4種類ありますが、それは次のようなものです。

・カラメルⅠ…デンプン分解物、糖蜜、または炭水化物を熱処理して得られたもの、あるいは酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもの。

・カラメルⅡ…デンプン分解物、糖蜜、または炭水化物に亜硫酸化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリをさらに加えて熱処理して得られたもの。

・カラメルⅢ…デンプン分解物、糖蜜、または炭水化物にアンモニウム化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもの。

・カラメルⅣ…デンプン分解物、糖蜜、または炭水化物に亜硫酸化合物およびアンモニウム化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもの。

これらのうちⅠおよびⅡと、ⅢおよびⅣには大きな違いがあります。それは、ⅢとⅣにはアンモニウム化合物が原料に使われているという点です。そのためⅢとⅣには、それが変化して副産物として「4-メチルイミダゾール」という物質ができてしまうのですが、実はこれに発がん性があるのです。アメリカ政府の国家毒性プログラムによるマウスを使った実験で、4-メチルイミダゾールに発がん性のあることが確認され、2007年には発がん性物質に指定されました。なお、カラメルⅠとカラメルⅡには、4-メチルイミダゾールは含まれていません。

どのようにして4-メチルイミダゾールががんを発症させるかというと、その化学構造が動物や人間の遺伝子(DNA)の塩基に似ているためと考えられます。特にチミンとシトシンに似ているのです。そのため、DNAの塩基の中に入り込んで構造を変えてしまい、その結果として細胞が突然変異を起こして、がん化すると考えられるのです。

日本では野放し状態

アメリカでは、カラメル色素の安全性が社会問題になりました。なぜなら、アメリカ人が大好きなコーラにカラメル色素が使われ、それに4-メチルイミダゾールが含まれていたからです。特に環境汚染に厳しい姿勢をとっているカリフォルニア州では、4-メチルイミダゾールの1日の摂取量を29マイクログラム(マイクロは100万分の1)と定めています。コーラ1缶(約355ミリリットル)には、その3倍を超える100マイクログラム以上が含まれていたため、コーラを販売している米コカ・コーラと米ペプシコは製法を変えることで4-メチルイミダゾールの含有量を減らしたコーラを新たに発売したという経緯があるのです。

日本では、この情報は一部のインターネットニュースで流れただけで、テレビや新聞などは取り上げませんでした。そのため大きな問題にはなりませんでしたが、状況はアメリカと変わらないのです。つまり、市販のコーラには4-メチルイミダゾールが含まれ、その量はカリフォルニア州の基準を超えているということです。日本では、以前と製法が変わっていないからです。

前述したようにカラメル色素は4種類ありますが、食品に表示されているのは「カラメル色素」という言葉のみです。つまり、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳのうちどれが使われているのかわからず、市販の食品にカラメルⅢまたはカラメルⅣが使われていても、避けることができない状況にあるのです。

日本では、まだカラメル色素の危険性はそれほど知られていません。そのためカラメル色素に対する警戒心が弱く、知らずに4-メチルイミダゾールを摂取している人がかなり多くいると考えられます。この状況は改善されるべきと考えます。

消費者庁は、食品添加物の許認可事務を行っている厚生労働省に対して、カラメルⅢとⅣの使用を禁止するように働きかけるべきでしょう。それができないのであれば、各食品メーカーに対して、4種類あるカラメル色素のうちどれを使っているのか、きちんと表示させるようにすべきでしょう。

(文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト)

参照元 : ビジネスジャーナル



2017年1月17日火曜日

良い性格、悪い性格は腸内細菌が決めている!? 日本人の腸だけに存在する海藻を消化する細菌が存在

あなたの性格を決める「ゲノム」が判明!?「良い人/悪い人」は「腸内細菌」で決まる!?

2017.01.08



「無くて七癖。あって四十八癖」。「Every man has his faults.(誰でも欠点はある)」――。あまりにも自明だから、欠点だらけのわが身を嘆いても始まらない。「人の振り見てわが振り直せ!」を肝に銘じることくらいしかできないだろう。

ところが、こんな天の邪鬼にもひと筋の光が見えて来た。なんと性格を決める遺伝子(ヒトゲノム)が分かったというのだ。どんな研究だろう?

外向性はADHD、神経症傾向はうつ病、開放性は統合失調症や双極性障害と関係

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究グループは、性格の主要な5因子とされる「外向性」「神経症傾向」「調和性」「勤勉性」「開放性」に対応するヒトゲノムの領域を特定し、学術誌『Nature Genetics』に発表した(WIRED NEWS 12月20日)。

研究によれば、これらの領域は、統合失調症、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、うつ病などの精神疾患の発症のしやすさと相関性が高かった。つまり、「外向性はADHD」、「神経症傾向はうつ病」、「開放性は統合失調症や双極性障害」と関連していたのだ。

この研究では、個人向けのゲノム解析サービスを提供する23andMeが保管する6万人の遺伝子サンプルと、ジェネティクス・オブ・パーソナリティー・コンソーシアムが提供した約8万人の遺伝子サンプルを包括的に分析したものだ。

その結果、先天性免疫系や神経系に関わる遺伝子をコードする「8p23.1」と呼ぶゲノム領域は、不安、抑うつ、情緒不安定などの神経症傾向と強い相関性があった。過去の研究で「8p23.1」は、がんや神経発達障害との関連も確認されている。

さらに、「12q23.3」というゲノム領域は、外向性と強い相関性があった。「12q23.3」は双極性障害との関連性が高く、性格や気質を調整する重要な役割を担っているらしい。

研究チームが相関係数を解析すると、神経症傾向とうつ病、外向性とADHDの高い遺伝的な相関性を確認できた。つまり、ADHDは外向性の変異型である可能性がある。

また、「L3MBTL2」と呼ぶ変異型の遺伝子は、神経症傾向、統合失調症の両方と相関していた。つまり、神経症傾向は、統合失調症と高い相関性があった。だが、勤勉性、学歴、学業成績との相関は見られなかった。

これらの分析の結果、性格特性と精神疾患は遺伝的影響を受けている事実が裏づけられた。ただし、研究チームは、研究対象となった遺伝子サンプル数が統計的に十分ではないと指摘し、今後も解明に努めるとしている。

ヒトゲノムを調べれば調べるほど、性格特性と神経疾患との関わりが明らかになった。その一方で、次のような興味深い研究もある。なんと、性格は「腸内細菌」が決めているというのだ。

「良い性格」も「悪い性格」も、腸内細菌が決めている

神経科学と解剖学を専門とするユニヴァーシティ・カレッジ・コーク(アイルランド国立大学)のジョン・F・クライアン教授は、腸内細菌と脳内で起きる行動パターンには、明確な相関性があり、腸内細菌の移植によって性格が変わる事実を突き止めた(WIRED NEWS (UK) 2015年5月1日)。
 
クライアン教授が行った動物実験によれば、サイコ・バイオティクスと呼ぶ腸内細菌は、不安やストレスへの対応力を向上させるため、生体をリラックスさせる働きがある。

クライアン教授によると、サイコ・バイオティクスは生体の行動に影響を与える可能性がある。たとえば、腸内細菌をもたないように繁殖させたマウスは、通常の腸内細菌をもつマウスよりも、非社会的な行動が強く、他のマウスと過ごす時間も少なくなった。

このような行動への影響は、動物の糞を別の個体に移植して腸内細菌を移す糞便移植でも見られる。たとえば、不安傾向の強いマウスに大胆な性格のマウスの糞便微生物を移植すると、移植されたマウスはより社交的な行動をとるようになった。

さらにクライアン教授が行ったヒトの脳画像を用いた研究によれば、動物実験で確認されたサイコ・バイオティクスの効果は、ヒトの性格でも確認できるという。

腸内細菌は、身心の健康のために不可欠な存在であるだけでなく、「良い性格」も「悪い性格」も、腸内細菌が決めている可能性があるのだ。

日本人の腸だけに存在する海藻を消化する細菌がある!

腸内細菌が性格を決めているなら、そのメカニズムをもっと知りたいものだ。

そのヒントになるこんな研究を見つけた。日本人の腸だけに存在する海藻を消化する細菌があるというのだ(WIRED NEWS 2010年4月9日)。フランスのロスコフ海洋生物研究所の生物学者Mirjam Czjzek氏らは、日本人の腸にしかいない酵素を特定したと科学雑誌『Nature』に発表した。

発表によれば、Czjzek氏らは、一般的な海洋細菌ゾベリア・ガラクタニボランスを分析し、紅藻類の細胞壁にある炭水化物ポルフィランを分解する酵素を発見した。この酵素は内細菌のひとつバクテロイデス・プレビウスが紅藻類を食べるのを助けるという。

長い時間をかけて、この酵素をコードする遺伝子が、ゾベリア・ガラクタニボランスからバクテロイデス・プレビウスに入り込み、バクテロイデス・プレビウスは、紅藻類を処理しながら、海藻や海苔をたくさん食べる日本人の腸環境に広がったのだ。
 
Emory大学の免疫学者Andrew Gewirtz氏によると、このような民族的な違いを解明した研究は世界初と話している。ただし、この研究は北米人18人と日本人13人を対象にした限定的な分析のため、この腸内細菌が海藻を食べない人の消化にどのような影響があるかは未解明だ。

食に王道はない。どんな食べ物にも最初に口に運んだヒトの貪欲な食欲と失望の残酷史がある。情報化は地球を狭くした。グローバリゼーションは食文化のバリアを破壊した。アジア人も欧米人もアフリカ人も海藻や海苔を日常的に食している。腸内細菌は、日々刻々と進化を遂げているにちがいない。今、あなたの腸の中でも。

(文=編集部)

参照元 : healthpress

「遺伝子組換え食品」ならぬ「ゲノム編集食品」が食卓に並ぶ日も近い

「遺伝子組換え食品」ならぬ「ゲノム編集食品」がもうすぐ日本の食卓に! 理学博士が緊急警告「リスク未知数」

2017.01.16

――科学分野だけではなく、オカルト・不思議分野にも造詣が深い理学博士X氏が、世の中の仰天最新生物ニュースに答えるシリーズ



最近、「ゲノム編集」という言葉をあちらこちらで耳にするようになってきた。ゲノム編集は、この数年で一気に広まった新しい技術で、その利便性や簡単さから医学や生物学で大変注目されており、ノーベル賞の受賞も近いと噂されている。今や、遺伝子の研究のみならず、がんやエイズなどの病気治療、果てはヒト受精卵の操作などにも用いられ始めた。

そしてこの技術は、もちろん食品の研究にも用いられており、「遺伝子組換え食品」ならぬ「ゲノム編集食品」が食卓に並ぶ日も近いといわれている。だが、もしかしたら私たちはどれがゲノム編集食品なのか見分けることができないかもしれない。そんな懸念がアメリカで提起されていると「New York Times」紙が報じている。

■ゲノム編集と遺伝子組換えの違いについて徹底解説!

そもそも、ゲノム編集と遺伝子組換え(GM)とは何が違うのだろうか。

「ゲノム編集と、従来からあるGMとの違いは、標的の遺伝子をピンポイントで操作できることにあります」

そう解説してくれたのは、生物学にも詳しい理学博士のX氏。氏はかつて、ある農作物の品種改良に関わっていたことがあるという。

GMは、作物などに有用な性質を持つ遺伝子を組み込んで、新しい性質をもたせる技術だ。流通している遺伝子組み換え作物(GMO)の多くは、害虫やウイルスに強い性質や、特定の除草剤に耐性をもつような遺伝子を組み込まれている。日本では平成28年12月26日時点で、ジャガイモ・大豆・トウモロコシ・綿など8作物309品種のGMOが厚生労働省によって安全性を確認されている。



だが、従来のGM技術では、導入したい外来遺伝子が作物のゲノム(DNAに含まれる遺伝情報)のどこに入るかは“運次第”であり、元からあった重要な遺伝子を壊してしまったり、外来遺伝子が重複して導入されてしまったりなど、狙った性質をもつ新品種を生み出すまでには多大な労力と時間、そしてコストが必要であった。

「まだ従来の組換え法が主流だった頃なので、一つの品種が生まれるまでには非常に膨大な数の失敗作が生まれていました。狙った性質を持つ個体を生み出すどころか、まともに成長しないものも多く、中にはびっくりするような奇形もありました。やっとついた実も、ちっとも美味しくなかったです」(X氏)

X氏は当時の様子をしみじみと語った。しかし、ゲノム編集技術を使えば外来遺伝子を組み込む場所を指定したり、特定の遺伝子に人為的な変異を起こしたりすることも可能となる。つまり、人為的にゲノムを操作した農作物や家畜を、従来よりはるかに短時間かつ低コストで作れるようになったのだ。



■ゲノム編集技術、本当の目的とは?

さて、ゲノム編集技術を用いれば除草剤耐性遺伝子なども効率よく導入できるのだが、品種改良や育種の分野においてもっとも期待されている使い方は、「突然変異の誘導」だという。

「品種改良において、突然変異は重要な要素です。これまでは、自然発生した有利な突然変異をピックアップして改良してきたのですが、ゲノム編集では、ターゲットの遺伝子に突然変異を起こせます。しかも、突然変異させたポイント以外には操作による痕跡が理論上残りません。つまり、従来ならば運頼みだった突然変異による品種改良を、より効率的に行うことができるのです」(X氏)

昨年、アメリカではゲノム編集によって茶色に変色しにくくなったマッシュルームが話題になったが、これは変色に関わる遺伝子が不活化された結果だった。

日本でもゲノム編集作物の研究は進んでおり、理化学研究所は天然毒素ソラニンなどを含まないジャガイモを発表している。

■問題はあるが、後戻りはできない

だが、新しい技術には当然さまざまな問題が山積している。



「一つは、意図しない場所に変異が生じてしまう『オフターゲット変異』の問題です。また、ゲノム編集によって生まれた新種を外で育てるリスクは未知数です。改変された遺伝子がいつの間にか広まってしまう可能性もあります。また、ゲノム編集を受けた生物をどう扱うかの指針も、議論の真っ最中です」(X氏)

GMOにはリスク・安全性に関する厳しい規制がかけられているが、ゲノム編集生物をGMOと同様に厳しい規制の中で扱うかどうかは、目下世界中で激論が交わされている。だが、アメリカやヨーロッパではゲノム編集食品をGMOと同様には扱わないという決定も下されつつある。



「ゲノム編集の原理を考えれば、自然に起こっている突然変異とそれほど変わらないのだから、GMOのような厳しい規制は必要ないという考え方です」(X氏)

日本の農水省も基本的にはアメリカと同じスタンスのようで、ゲノム編集作物は遺伝子組換え作物のような厳しい規制のうちには入らない公算が高いとみられている。これは研究開発を進める上で大きなメリットである。ゲノム編集は、間違いなく21世紀の金の卵なのだ。乗り遅れるわけにはいかない。

アメリカにおいて、ゲノム編集食品は早ければ2019年頃に栽培・販売されるようになるとみられている。日本でもそう遠くはない未来、ゲノム編集食品がスーパーやコンビニに並ぶようになるだろう。だが、GMOが日常に浸透した今でも、ゲノムに対して人為的に介入する行為自体に嫌悪感を抱く人は多いのではなかろうか。新しい技術への理解すらおぼつかないうちにこっそりと、でもいつの間にか広まっていた…などということになるのは、消費者として正直気持ちが良いものではない。今後の国の対応に注意を向けていきたい。

(吉井いつき)

・理学博士シリーズはコチラ

参考:「The New York times」、「安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品及び添加物一覧 - 厚生労働省」、「育種革命をもたらすゲノム編集技術 - 公益社団法人 日本農芸化学会」、ほか

参照元 : TOCANA


育種革命をもたらすゲノム編集技術

鈴木 富男
農林水産省農林水産技術会議事務局研究企画課技術安全室長

Published: 2016-08-20

© 2016 公益社団法人日本農芸化学会
昨今,温暖化の進行に伴う農産物の品質低下や新規病害虫の発生・まん延など生産現場ではさまざまな問題が生じており,これらの課題に対応するための技術対策の加速化が必要となっています.また,昨年のTPP大筋合意を受け,今後,一層進むであろうグローバル競争に立ち向かうためには,農薬使用量の削減などによる生産コストの大幅な縮減や単収の向上による国内農林水産業の国際競争力強化が不可避の状況にあります.一方,海外に目を転じれば,今後,アジア諸国を中心に食市場が確実に拡大すると見込まれるなかで,和食ブームに見られる日本の農林水産物・食品のおいしさや安全,健康的といった「強み」を活かした海外市場の開拓が大いに期待できる状況にもあります.

こうしたなかで,現在,農林水産省農林水産技術会議では,おいしさや安全,健康的などの品質に裏打ちされた国産農林水産物のブランド力のさらなる強化などを目標として,ICT・ロボットなどを活用したより精密かつ省力的な生産システムの開発・普及,育種改良のスピードを飛躍的に高める次世代育種技術体系の確立などに取り組んでいます.本稿では,最近話題となっているゲノム編集技術を農作物の育種に利用する取り組みを中心に,研究開発の動向や規制のあり方に関する国内外の情報などを紹介します.

ゲノム編集技術などの新たな育種技術の開発

次世代シーケンサーの開発や,それら解読された膨大なDNA情報などをコンピューターを用いて高速解析し,有用な遺伝子などを特定するバイオ・インフォマティクス技術,オミックス解析技術などが実用化され,生物の遺伝情報や生体内でのそれら遺伝情報の発現・代謝メカニズムが急速に解明されつつあります.

農業分野でも,イネをはじめとしてダイズ,トマト,カンキツ,ブドウなど,すでに36種の農作物についてゲノム情報が解読されており,それらDNA配列情報のうち農業上の有用な形質に関与する遺伝子はイネでは100以上にも上ると言われています.

こうしたゲノム情報を活用して,目的とする形質を効率良く改良するDNAマーカー選抜育種法(有用な形質の発現に関係する遺伝子のゲノム上の存在位置の目印となるDNA配列を「DNAマーカー」として用い,DNAを調べることにより交配で得られた複数の子の中から「DNAマーカー」をもつ個体を選抜することで効率的に品種改良を行う手法)がすでにイネや野菜などでは本格化しつつあり,最近では,ゲノム上のDNA配列情報を自在に書き換えることができるゲノム編集技術が脚光を浴びています.ゲノム編集技術とは,ゲノム上の特定の塩基配列に特異的に結合する領域とDNAを切断する制限酵素領域とで構成される人工制限酵素(図1)であり,1996年にジンクフィンガーヌクレアーゼが開発されて以降,標的配列の選択自由度がより高く,作製が容易なTALEN(2010年)やCRISPR/Cas9(2013年)が開発され,遺伝子の発現解析などの基礎科学分野のほか,医療・医薬品の開発,農作物育種,有用物資生産などさまざまな産業分野における利用が進みつつあります.



農作物の育種分野では,現在,DNAの二本鎖切断による偶発的な塩基の欠失や挿入を誘導し,標的遺伝子を破壊することをねらった研究開発が主に進められており,突然変異育種法の一つとして実用化が検討されています.標的遺伝子をピンポイントで改良(変異誘導)することができるため,親となる異なる品種の交配と得られた複数の子の中から優良な個体の選抜を繰り返す従前の育種改良プロセスを劇的に効率化できるほか,特定の不良形質を部分的に改良するデザイン育種が可能になります.

このため,これらゲノム育種法の進展は,長年の育種家の経験や育種素材に依存していた育種ビジネスにも大きな影響をもたらす可能性があります.実際,昨年バイテク大手のデュポン社(米国)がCRISPR/Cas9の独占許諾を獲得するとともに,ダウ・ケミカル社(同)との合併を発表し,農業バイテク分野の強化を図ろうとしています.また,先日は中国化工集団(中国)がシンジェンタ社(スイス)の買収を発表したほか,わが国でも,自動車部品などを扱う豊田通商(株)がコメ育種やクロマグロの養殖ビジネスに参入するとの報道も見られ,今後,育種ビジネス分野における競争がますます激化する様相が伺えます.

内閣府戦略的イノベーション創造プログラムにおける研究開発の推進

このようななか,現在,政府では,安倍総理の「イノベーションに最も適した国」を創り上げるとの方針の下,総合科学技術・イノベーション会議を司令塔として,国内産業の競争力強化に必要な重要課題を選定し,それら課題の解決に資する研究開発を府省・分野横断的に重点的に進めるため,「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP;平成26~30年度)」を推進しています.

農林水産分野においても,このSIPの枠組みのなかでICT・ロボット技術の応用や植物工場などの高度環境制御技術の開発,次世代機能性食品の開発など次世代の農林水産業・食品を創造するための画期的な新技術の開発に取り組んでおり,ゲノム編集技術などを活用した新たな育種技術体系の確立もその一つとして推し進めています.

具体的には,

①ゲノム編集技術をはじめとして最先端技術の多くが知財を米国などに握られ,今後の産業利用の足かせとなりかねないことから,国産ゲノム編集技術の開発など新たな育種法を開発するグループ(1系)
②新規遺伝子を単離し,育種リソースの充実に取り組むグループ(2系)
③実際にゲノム編集技術を利用して画期的な新品種を開発するグループ(3系)
④それら研究成果の社会実装に必要な条件整備に取り組むグループ(4系)

といった形で機能的な分担を図り,研究成果の獲得とそれら社会実装までの一連の取り組みを体系的に進めることとしています(図2).



1系では,特に,農作物種の違いなどによってゲノム編集による変異の誘導効率などが課題となっていることから,CRISPR/Cas9タンパク質をより小型化・高性能化した改良型CRISPR/Cas9の開発を進め,将来,基本特許を有する米国MITとのクロスライセンスを目指すこととしています(東大グループ).また,動物では,通常,これらタンパク質を直接細胞中に取り込みゲノム編集を行うのに対して,植物では一旦,植物体のゲノム上にそれら発現遺伝子を組み込み(遺伝子組換え体を作製したうえで),ゲノム上の標的遺伝子を編集することになります.このため,できあがった新品種は,その後,戻し交雑を行い,後代集団の中から当該発現遺伝子が残っていない個体を選び出す必要があるなど,いまだ技術的な課題が残されています.

こうしたことから,1系グループでは,植物体のゲノム上に発現遺伝子を組み込むことなくゲノム編集が可能となるよう,ウイルスベクターを用いたCRISPR/Cas9などの発現方法の開発(農業生物研グループ)や,細胞漠透過ペプチドを利用したTALENの直接導入法の開発(理研グループ)などに取り組んでいます.今後,これら研究成果を速やかに知財化し,国産ゲノム編集技術のプラットフォームづくりを目指して参りたいと考えています.

2系では,画期的な新品種を作出するための有用遺伝子のリソース化に取り組んでいます.理化学研究所および日本原子力研究開発機構が保有する重イオンビーム照射施設を活用させていただき,イネや花き類の重イオンビーム照射変異体を作出し,それら変異体のDNA解析などの結果から有用な遺伝子を特定し,国内の種苗メーカーや地方自治体などに公開することとしています.

3系では,ゲノム編集技術を利用して,実際にイネやトマト,バレイショ,マグロなどの新品種開発を進めています.イネでは,コメの単収ポテンシャルを現行の2~3倍に高めることを目標として,籾数や粒重,糖の転流に関与するさまざまな遺伝子の改変による超多収系統の作出を進めています(農研機構作物研究所).また,野菜類では,天然毒素ソラニンの産生を抑制させたバレイショ(阪大),日持ち性や単為結実性,高糖度の三拍子がそろったトマト(筑波大)の育成が進められています.水産分野では,完全養殖向けの性質のおとなしいマグロ品種の作出に取り組んでいます(水産総合研究所).

4系では,これら研究開発と並行して,研究成果の種苗産業界への橋渡しや,GM規制上の取扱い判断に資するレギュラトリー・データの収集,一般消費者の受容促進のためのサイエンス・コミュニケーションなどに取り組んでいます.特に,一般消費者の受容については,依然として遺伝子組換え農作物に対する不安や懸念が根強い中で,このゲノム編集技術が従来の遺伝子組換え技術とどのように異なるのか,また,この技術を利用することによって国民生活にどのようなメリットがもたらされるのかなどをわかりやすく伝えることが重要です.3系の新品種が育成されるまでの間,消費者団体との学習会や全国各地で開催されているサイエンス・カフェへの出前講座,科学館などと連携した研究成果の巡回展示などの取り組みを着実に進め,一般の方々の理解醸成に努めていく考えです.

社会実装に向けた課題

社会心理学の分野では,一般市民が科学技術の受容判断を行う際に,「リスク認知」,「ベネフィット認知」,「信頼」の3つの要素を用いると言われています.すなわち,ヒトを含む動物はみな危険(リスク)を回避しようとする本能があり,それを上回るようなベネフィットが目の前に存在しない限りリスクを取ることはないと言われます.また,現代社会においては,高度に発達した科学技術のリスクを各人が相対化して捉え,理解することは不可能であり,多くの場合,信頼のおける他者の発言や行動に依存すると言われています.

したがって,ゲノム編集技術の社会受容を進めるためには,上記サイエンス・コミュニケーションに加え,実際にこの技術を使って国民にどのようなベネフィットを提供できるのかのビジネス・アイデアが重要であり,具体的な商品・サービスを提供する民間企業の方々と連携した取り組みが不可欠です.

現在,農林水産省では,「知」の集積と活用の場産学官連携協議会(準備会)を組織し,さまざまなビジネス領域から民間の方々にお集まりいただき,各種セミナーなどを通じてSIPの成果をアピールするとともに,28年度からはこれら研究成果を活用したビジネスにチャレンジされる民間企業などの方々と産学連携研究を推進することとしています. こうした取り組みと合わせ,知財や規制対応の問題も避けて通れない課題であり,今後,海外の動向も踏まえつつ,関係府省と連携して検討を進めていくこととします.

1. ゲノム編集技術の特許動向

現在最も注目されているCRISPR/Cas9については,米国のMITブロード研究所とカリフォルニア大学などとの特許紛争が起きていると伝えられます.米国では昨年MIT側の特許が成立していますが,日本ではいずれも未成立の状況にあり,現状では国内で産業利用する場合に許諾を求めるべき特許権者が確定していない状況にあります.また,それらCRISPR/Cas9などの方法特許の権利が育成された新品種に及ぶのか,さらには育成された新品種を交配用の母本として用いた場合はどうかなど,特許権者との権利関係の調整や法的解釈の明確化が今後の課題として存在します.

他方,SIPにおける国産ゲノム編集技術の開発(1系)においては,それら米国における出願内容などを十分に精査し,新たな特許として権利化が可能なより「強み」のある技術の開発を目指す必要があります.

2. 遺伝子組換え規制上の取扱いの明確化と国際調和の推進

遺伝子組換え生物の環境放出などを規制するカルタヘナ法では,「細胞外で加工された核酸又はその複製物を有する生物」を規制対象生物としているため,現状では,導入遺伝子が残存しないゲノム編集作物などがこの規制を受けるのか否かが不明確な状況にあります.また,ゲノム編集の標的遺伝子は,基本的に当該作物種に存在する既知の遺伝子に変異(核酸の欠失など)を誘導しているため,それら変異は慣行の交雑育種法や突然変異育種法によっても育成された既存品種にも同様に存在するものであったり,将来同様のことが慣行の育種技術でも起こりうる可能性があります.さらに,動物などでは,遺伝子組換え技術を用いることなく,あらかじめ設計されたタンパク質を直接作用させてゲノム編集を行うため,そのような過程で生み出された生物は,現行の遺伝子組換え規制の外にあると考えられます.

このため,こうして育成されたゲノム編集作物などに関して,遺伝子組換え規制上の取扱いが国際的にも議論となっており,今後,この取扱いの明確化と国際的な規制調和が重要な課題です.

農林水産技術会議では,ゲノム編集技術がいまだ使用経験の少ない技術であり,変異を誘導する遺伝子に関しても安全性などに関する知見が必ずしも十分に備わっていないケースも想定されること,また,この新しい技術に対する社会受容を促すうえでは一定のガバナンスが不可欠であることから,SIPなどで得られた新品種などはすべてカルタヘナ法や食品衛生法などを所管する規制当局に事前相談を行い,必要に応じて専門家による評価を受けることとしています.また,SIPの4系グループでは,これら規制当局者の判断や専門家の評価に資するよう,導入遺伝子が残存していないことの立証方法の開発や自然突然変異に関するエビデンスの収集,安全性などに関する情報の充実にも取り組んでいます.今後,これらレギュラトリー・データの充実を図り,合わせてOECDなどの国際的な枠組みの下でそれら情報を共有することによって,遺伝子組換え規制上の取扱いに関する国際的な調和を推進して参りたいと考えています.

おわりに

遺伝子組換え食品の導入普及に慎重なECでは,こうしたGM規制上の問題などに関して,早速,アカデミア・種苗業界と環境NGOなどとの論争が巻き起こされており,現行のGM指令における法的解釈を欧州委員会が見解を見合わすという状況が続いています.

確かに,新しい技術に対してより用心深く対処すべきことは当然であり,科学技術の発展を社会と調整させるためには一定の規制が必要かもしれません.ただし,規制があまりに過度なものになると,逆に科学技術の恩恵を国民にお届けすることができないといったジレンマも生まれます.

そうした観点から,米国やECでは,さまざまな利害関係者を巻き込み,この技術を利用することの社会経済的なメリット・デメリットなどに関して議論が始められているようです.わが国でも,そうした議論が不可避であり,今後,アカデミア側からの積極的な議論を期待したいと存じます.

参照元 : 育種革命をもたらすゲノム編集技術 - 公益社団法人 日本農芸化学会

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●アメリカのモンサント社だけではない!中­国では遺伝子組み換え食品が氾濫し、すでに主要穀物にまで入り込んでいる

一日3分の眼トレで視力回復「眼トレの効果をさらに上げる食習慣と究極のツボ」

眼を劇的によくする方法。「一日3分の眼トレ」で効果が

2017.01.08



目が疲れやすい、文字が読みづらいなど、目の不調を抱えるのはスマホ時代の現代人ならでは。そのまま放置すると危険だ。今回、『日めくり まいにち、眼トレ』を手掛けた専門家に改善策を伺った。

一日3分の眼トレがなぜここまで効果的なのか

眼トレは、老眼、スマホ老眼、近視、遠視という症状を持つすべての人に効果がある究極のトレーニング。しかも実践した9割の人が視力UPした報告もある。

「実際、『一時的に視力が0.4に下がっていたのに2週間の眼トレで0.8に上がった』という人までいました」とは医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長の日比野佐和子氏。

眼トレの内容はさまざま。眼球を動かしたり、間違い探しや迷路、色彩を眺めたりすることは、簡単ながらもすべて眼トレだ。

「目をグルグル動かしたり、寄り目にするトレーニングは、眼球の内外の筋肉のストレッチになります。また、近くのものと遠くのものを交互に見る遠近トレーニングも屈伸運動のようにして凝り固まった毛様体筋をほぐす効果があります。毛様体筋とは、水晶体の厚みをコントロールする筋肉のこと。こうした筋肉をほぐすとピント調整がしやすくなり、老眼防止や老眼を和らげる効果に繋がります。ほんの少し実践するだけで改善します」

<遠近トレーニングの方法>





1:顔の前でVサインをして3秒凝視
2:寄り目にしてVがWに見えたら3秒凝視
3:腕を伸ばしてVサインをして3秒凝視
4:寄り目にしてVがWに見えたら3秒凝視
5:1~4を2回繰り返したら目を2回ギュッと閉じる

【眼トレシート】好きなシートから合計3分、毎日実践すべし!

以下のシートを合計3分、毎日実践していただきたい。最低2週間続けると、劇的に世界が変わってくるだろう。

●曲線トレーニング

①顔を動かさずに目だけ動かして、スタートから線をたどっていく。
②ゴールに着いたら折り返して、スタートへ戻ってみよう



●コントラストトレーニング

①対照色を組み合わせた6つの図形をそれぞれ5秒ずつ見ていく。
②次はそれぞれを10秒ずつ探し見ていく。



●四字熟語探し

①~④の四字熟語を目で探してみよう。指でタッチして順番に探そう。

①温故知新
②因果応報
③一石二鳥
④本末転倒



【日比野佐和子氏】
医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長。医学博士。大阪大学医学部大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座特任准教授兼務。日本抗加齢医学会専門医。内科、皮膚科、眼科医としての経歴で国際的にも活躍

― 眼を劇的によくする方法 ―

参照元 : 日刊SPA!




目が疲れやすい人に試して欲しい「食習慣の改善と目にいいツボ」

2017.01.16

目が疲れやすい、文字が読みづらいなど、目の不調を抱えるのはスマホ時代の現代人ならでは。そのまま放置すると危険だ。今回、『日めくり まいにち、眼トレ』を手掛けた専門家に改善策を伺った。

眼トレの効果をさらに上げる食習慣と究極のツボ



前回紹介した、老眼、スマホ老眼、近視、遠視という症状を持つすべての人に効果があるという究極のトレーニング「眼トレ」(※眼を劇的によくする方法。「一日3分の眼トレ」で効果が)。目をグルグル動かしたり、間違い探しや迷路、色彩を眺めたりすることが、眼球の内外の筋肉のストレッチになるトレーニングだ。

「眼トレだけでも効果はありますが、もっと言えば食生活にも気を配ることが必要です」とは、医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長の日比野佐和子氏。なぜなら、カラダが不健康なままでは結果的に目に影響をもたらしてしまうからだ。

「わかりやすく言えば糖尿病になると目の網膜の毛細血管が詰まったり、視覚障害を起こす人が多いですよね。生活習慣病を防ぐには、急に血糖値を上げない食生活をするのが重要。糖の摂りすぎは当然ご法度ですが、糖質制限もよくありませんし、空腹状態が長く続くのもオススメしません」

もっとも理想的なのは、日本食のコースだ。前菜から最後の炭水化物まで時間をかけて食べられるので、血糖値の上昇を抑えられるうえ、ビタミンや貝類などのタウリン、魚、ポリフェノールなどといった目にいいさまざまな栄養素が豊富に摂れるからだという。

難しく考えず、バランスのいい食生活を心掛けて、病気にならないようにするのが、目の健康に繋がるというわけだ。



また、「目にいいツボを押すことで、さらに酸素や栄養が目に行きわたりやすくなります」(同)という。それが6つのツボである。

目の疲れを和らげる晴明、太陽、四白、目の上の痛みを解消する陽白、目元のしわを改善する瞳子髎(どうしりょう)、顴髎(けんりょう)など、それぞれが顔の両側にあるので両手でツボを刺激しよう。

「こちらも眼トレの一種として取り入れてみてください。ツボは、強く押しすぎず、痛気持ちいい程度でOK。ほかには、カラダをほぐすストレッチも効果的です。首や肩の血行が悪くなると、目の不調にも繋がりますから。目のトレーニングと食習慣、ストレッチと並行して続けていくことで、結果的にカラダ全体が快調になるという好循環をもたらします」

たしかに情報の8割は目からと言われている通り、カラダの中でも目は心臓に相当するほど重要な部分だ。ポンコツのままではすべてに影響してしまうのは想像に難くないだろう。ぜひ、目を健康第一に考えた生活にシフトしていただきたい。

【日比野佐和子氏】
医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長。医学博士。大阪大学医学部大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座特任准教授兼務。日本抗加齢医学会専門医。内科、皮膚科、眼科医としての経歴で国際的にも活躍

― 眼を劇的によくする方法 ―

参照元 : 日刊SPA!



2017年1月15日日曜日

冬場に起こりやすいお風呂での突然死「熱中症」

<医療>入浴中の突然死呼ぶ お風呂で起きる「熱中症」

2017/1/15(日) 10:00配信



寒さが厳しくなるこの時期に起こりやすい事故が、お風呂での突然死です。特に高齢者がお風呂で亡くなったケースが最近も相次いで報道されました。そもそもお風呂は体にいいのか、悪いのか。不幸な事故を避ける方法は。よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニックの奥井識仁院長に聞きました。【医療プレミア編集部】

◇冬場に増える日本の入浴中突然死

東京都内におけるお風呂での高齢者死亡事故の件数が、2015年に報告されています。09~11年の総数3289人のお風呂に関連した死亡者のうち、解剖を実施した550人のケースを検討しています。ほとんどが60歳以上の高齢者で、435人(79.1%)がおぼれて水を飲んでいました。また300人(54.5%)は、循環器系の疾患が死亡に大きな関係があることが突き止められ、さらに250人(45.5%)では心臓病変が認められました。

冬に高齢者に起こる入浴中の死亡事故は、海や川などで起きる溺水とはかなり異なります。前述の研究によると、水を飲んだ兆候がある人もない人も、心臓病変があると死亡事故につながる確率がもっとも高いと報告されています。ということは、お風呂は心臓に悪いということなのでしょうか? それともお風呂の入り方の問題なのでしょうか?

◇お風呂は毎日入る人は、死亡リスクが減る!?

日本人と同じようにお風呂にゆっくり入る習慣がある民族はなかなか見つかりません。そのため研究論文も少ないのですが、フィンランドとイタリア、米国の研究者のチームが出した注目すべき研究成果があります。

フィンランドでは、サウナが一般的です。研究者らは、フィンランド東部に住む42~60歳の2315人を、1984~89年に調査対象者として登録し、その後平均20.7年間の長期追跡調査を行いました。この観察期間にいろいろな原因で死亡した人(全死因死亡)は929人、そのうち190人に心臓突然死、281人に致命的な冠状動脈性心疾患、407人に致命的な心血管疾患がありました。

この研究によると、心臓突然死は1週間に1回のサウナ入浴をしている男性を1とすると、週2~3回入浴する人は0.78、週4~7回の人は0.37とその割合が少なくなっています。さらに、サウナの回数が増えると、致命的な冠状動脈性心疾患、致命的な心血管疾患、および全死因死亡リスクまで低下することがわかりました。

この結果からは、お風呂そのものは体によく、心臓や血管のためにはなるべく毎日入った方がいいと言えそうです。そうなると、日本で報告されているお風呂での突然死の原因は、お風呂の入り方にあると思われます。

◇危険なのは「湯船で起きる熱中症」

改めて高齢者がお風呂に入ったときのリスクを考えてみましょう。循環器や心臓に病気がある人がお風呂に入ると、皮膚の表面の血管が広がります。すると手足に血液を取られ、脳の血液が少なくなって、血圧が急激に低下します。脳に血液が足りないと、意識がもうろうとし、その結果、危険な状態を察知できないまま、お風呂の中で体が熱をどんどん吸収して、熱中症を起こします。脈が速く、かつ弱くなるという特徴があり、めまい、一時的な失神、顔面蒼白(そうはく)などの症状が生じ、意識を失っているうちに、溺水する可能性もあります。

このような血圧の変化は、冷えた体でお風呂に入ると起こりやすいと考えられます。また、お湯の温度が42度を超えると入浴直後の1~2分で急激な血圧上昇が起こる可能性があります。その後は前述のように血圧が下がるため、その時の血圧変動の幅が大変大きくなります。その場合、さらに意識低下、そして熱中症のリスクが高まりますし、急激な血圧変動は脳梗塞(こうそく)を起こすことも考えられます。

◇適切な準備をしてお風呂に入ろう

さまざまな研究から言えることは、入浴中の突然死を防ぐには、お風呂に入る前の準備が大切だということです。

1)脱衣室や浴室の室温を24~26度程度に維持する。

2)お風呂のお湯の温度は高すぎない41度以下にする。

3)入浴中に水分を取ることができるように浴室に水を持って入る。

4)お湯につかる時間は10分以内を目安にする。

5)浴槽から急に立ち上がらないようにする。

といったことが事故の予防策になるでしょう。入浴前に家族に声をかけるのも事故予防に役立ちます。また、アルコールを飲んだ状態での入浴は危険です。

参照元 : 毎日新聞



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冬に風呂場で起きやすい、突然死(ヒートショック)を防ぐ入浴法

2017年1月10日火曜日

金銭や名誉ではなく、目の前の仕事のやりがいに燃える人の方が長生きする?「病気になりやすい性格」

性格と長寿の関係、悪口な人は心臓病・肺がんになりやすい

2017.01.07 07:00



性格と長寿の相関関係をめぐっては多くの研究成果が報告されているが、画期的とされたのが2011年に米国で発表された「長寿プロジェクト(The Longevity Project)」である。この研究が注目されたのは、大規模な対象者集団を幼年期から晩年までの長きにわたって追いかけた「80年追跡研究」だったからだ。

◆「仕事人間」は長生きできる

追跡研究は日本でも行なわれている。東北大学大学院医学系研究科教授・辻一郎氏の研究グループは1994年、宮城県大崎保健所管内の40~79歳の約5万2000人に対し性格や生活習慣を問うアンケート調査を実施。その後12年間にわたって生存状況を追跡した。

辻氏らは「日常生活の中で大切なもの」を対象者に聞いた。そこでは、「仕事」と答えた人の死亡率が11%と最も低かった。死亡率が最も高かったのは、「名誉」と答えた人(28%)だ。辻氏は著書『病気になりやすい「性格」』(朝日新書)の中でこう記している。

「仕事に励んだことで『金銭』や『地位』『名誉』も得られるだろうし、それを目標に頑張る人もいるだろう。ところが、その3つが大切だと答えた人の死亡率は高かった」

金銭や名誉ではなく、目の前の仕事のやりがいに燃える人の方が長生きする可能性が大きいということだ。

長生きは本当に「めでたい」ことなのか。歳を重ねれば体の不調や気力の落ち込みを実感することも増える。各界で活躍を続ける90代は、自らの“老い”とどう向き合い、折り合いをつけているのか──。

落語芸術協会の最高顧問である桂米丸(91)は東京・中野の自宅から地下鉄に乗って新宿の寄席・末廣亭の近くまでやってきた。弊誌・週刊ポストを手に取ると、若い頃と変わらぬツヤのある甲高い声で、「年寄りにはちょっと刺激が強いね」と笑った。米丸が「90歳」を語った。



80歳になる直前に心筋梗塞が見つかり、「このままだと1か月持たない」と医者にいわれたね。それ以来、こっち(酒をあおる仕草をしながら)をきっぱりやめて、1日3食しっかり取っているけど、90歳になる時は黄疸になった。歳を取ると五臓六腑のどこかが悪くなるんだよ。

それでも、ここまで落語を続けられたのは師匠(5代目古今亭今輔)から「古典は上手な人が多いから、新作落語をやりなさい」と教えられたからです。師匠は自分の新作の十八番をどんどん弟子に教えて、他の師匠から「自分がやる噺がなくなるぞ」と心配されても、「いいよ。また十八番を作るから」と返す方で、ものすごいエネルギーと自信の持ち主だったね。

そんな師匠の教えを守り、今でも新作を作ってますよ。古典は覚えたものをずっと先まで使えて、やればやるほど上手になるけど、未完成の状態で披露して客の反応を見て内容を変えていく新作はそうはいかない。生活様式や社会はどんどん変わっていくので、新作は100本作って1本残ればいいほうです。

ウケる奇抜な話を作っても、すぐに現実が追いついてきちゃうのが悩みだね。鼓膜に穴が空いた人が、“細胞が再生して障子みたいに張り替えられたらいいのに”と話すネタを作ったら、医学が進んで実現しちゃった。車が自動運転になるネタや、大阪では関西弁のナビが活躍するというネタも現実になった。新作はそんなことの繰り返しだよ。

それでも、僕は現実の一歩先のネタを作ろうと、今も月に10日ほど高座に出ている。師匠から「腐らない新作を作れ」と教えられたし、90歳になったからと休んでいる場合じゃないから。若い者のために出番を減らそうとも思いますが、こう見えても落語家だから、ネタができるとみんなの前で話したくなってしまう。まったく因果な商売です。

ただね、最近はわかりきっているはずのことが言葉として出てこない。高座でも自然にど忘れして、「……あれですよ、あれ」とやっちゃう。新作落語の登場人物が「佐藤さん」だったのに、話の最中になんだかよくわからなくなって、「斎藤さん」に変わっちゃうこともある。お客さんは途中で気がついてバカ受け。90歳のジジイだからしかたないんでしょうが、なんか複雑な気持ちだね(苦笑)。

長生きも難しいよ。周りは“いい加減にしてくれ”と思っているかもしれない。10年前は90を超えたら大事にされたけど、人数が多くなると扱いが雑になるんじゃないか心配だねぇ(笑い)。

春になるともう92歳だけど、いつまで高座に出ようか……。高座の最高年齢記録に挑戦しているわけではないけど、見ていて痛々しいとか見苦しいのは嫌。出ている時だけは“格好をつけて”落語をやりたい。それができるうちはまだ高座に上がりたいね。

●かつら・よねまる/神奈川県横浜市生まれ。東京都立化学工専卒業。1946年に5代目古今亭今輔に入門、1949年に真打昇進。1998年に勲四等旭日小綬章を受章。落語芸術協会最高顧問。出囃子は『金比羅舟々』。

※週刊ポスト2017年1月1・6日号

参照元 : NEWSポストセブン